
猫背の解消で自然な肘の挙上に…子どもの投球を変える習慣化
球速アップには、腕の振りだけに着目するよりも、体の柔軟性などの土台づくりが重要となる。本来の力を引き出すためには、股関節や肩関節の可動域を広げ、正しい姿勢を習慣化することが大切だ。少年野球指導の専門家が重視する身体の機能に着目し、要点をまとめたい。
・投球動作で「肘が下がる」根本的な原因はどこにあるのか。
・制球を安定させ球速を感じさせる柔軟性は、どう確認すべきか。
・練習が限られる中でもできる、可動域を維持する練習法はあるか。
投球指導でよくある「肘を上げろ」という指導について、野球塾「PPA」を運営する伊藤聡希さんは、「腕だけを上げるという意識では改善しない」と述べている。骨盤が後傾し背中が丸まった猫背の状態では、体の構造的に腕を上げることが難しいからだ。一方で、骨盤を立てて背筋を伸ばすと肩甲骨周りが機能し、自然に腕が上がるようになる。表面的な腕の動きよりも、姿勢や下半身との連動を含めたフィジカル(身体の機能)要素の根本的な改善が大切だ。再現性を高めるためにも、大もとの動作や柔軟性から見直すことを推奨している。
では、現状の柔軟性をどうチェックすればいいか。オリックス、MLB球団でのトレーナー経験を持つ高島誠さんは、制球力や投球の質を左右する「股関節と肩周りの柔軟性チェック法」に言及している。床に座り上体をスムーズに立ち上げられるかという股関節のチェックや、棒を用いた上半身の捻転(体をひねる動作)角度の確認方法を推奨。体が硬いとリリースポイントが安定せず、ボールに正しい回転をかけることが難しくなるが、柔軟性が高まれば、リリースの位置が安定し、打者から球の出どころが見えにくいフォームになる。
特別な器具を使わずとも、自宅で股関節や肩周りのストレッチを行うことで、柔軟性を維持できる。トレーニングコーチの塩多雅矢さんは、野球選手にとって特に重要な股関節や太もも裏、大胸筋や肩周りなどの可動性を高める3分間ストレッチを紹介する。これからの梅雨の時期は、雨でグラウンドが使えないなど練習が制限されやすい。その間に関節可動域が狭まると、無意識に動作にズレが生じ、テークバックが浅くなるなどの課題に繋がる。雨でも完全オフにせず、夏に向けた可動域確保の時間として有効活用することが、成長のカギを握る。
プロの知見は課題を解消し、能力を引き出す。自宅でもできる地道な取り組みが、投球動作の再現性を高め、上達を支えてくれる。
・猫背を避け、骨盤を立てた姿勢作りで肩甲骨を機能させる。
・股関節と肩の柔軟性チェックを行い、リリースを安定させる。
・自宅でのストレッチを習慣化し、関節の可動域を常に保つ。
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