米独立リーグでもプレーした内田聖人氏は野球アカデミー「NEOLAB」を運営
早実高(東京)の元エースで、野球アカデミーを運営する内田聖人さんは投球フォームやトレーニング方法を徹底研究し、なんと“現役引退後”に自己最速を更新する154キロを計測した。球速を上げるために取り組んだトレーニングが、体幹と肩回りを強化する「ベアウォーク」と「壁倒立」だ。少年野球の子どもたちが自宅でもできるシンプルな内容だが、効果が期待できるという。
内田さんは早実高2年時に夏の甲子園に出場し、その後も早大、JX-ENEOS(当時)とアマチュア野球の王道を歩んだ。さらには米独立リーグでもプレーし、現役引退後は都内で野球アカデミー「NEOLAB」を運営。小学生からプロまでカテゴリーを問わず指導や助言をしている。
現役時代の最速は150キロだった。投手としてトップレベルの球速を誇っていたが、驚くべきはユニホームを脱いでからの進化だ。球速を上げるための投球フォームやトレーニングを研究した結果、154キロまで伸びた。
取り組んだトレーニングの1つが「ベアウォーク」だ。四つん這いになって両膝を少し上げ、地面を押し込むように前進する。腰への負担を避けるため、反らさないように注意しながら、少しずつ前に進む。ある程度前進したら、次は後ろ向き。慣れてきたら、背中に物を置いて、落とさないように動く。球速アップに必要な体幹と肩回りが鍛えられるという。
もう1つのトレーニングは、壁を使った倒立。立てたら壁から足を離さず、ゆっくりと手押し車のように前へ進む。腕の角度が変わっていくため、負荷がかかる肩の位置も変わっていく。体幹も同時に強化される。壁倒立で横に移動すれば、より肩周りの強化につながる。最初は前へ移動して、元の体勢に戻る動きを3往復、横の動きを1往復から始め、慣れてきたら回数を増やしていく。内田さんは「無理のない回数からで良いと思います」とアドバイスしている。