少年野球でもシングルマザーの支援が課題、経済的理由で諦める子どもも
お母さんの支えがあるから、野球ができる。日ごろの感謝を形にしようと、野球用品メーカーSSKが「マザーズデー・チャリティーオークション」を開催する。巨人・坂本勇人内野手や岡本和真内野手らがサインを入れた、母の日限定の野球用品が出品される予定。収益はシングルマザーの支援活動に充てられ、経済的な理由から競技を続けられない少年野球の子どもたちのサポートにもつながる。
プロの世界で活躍する選手も、母親の力がなければ今の姿はなかっただろう。5月8日の母の日は、全ての選手がピンク色の野球用品でプレーして感謝の気持ちを表現する。
これまでも母の日には特別仕様のバットやスパイクが使われ、試合後は選手の家族や知人に贈られていた。ただ、選手たちから「より有効に活用できないか」という声が上がり、SSKはアドバイザー契約を結ぶ選手の賛同を得てチャリティオークションの開催を決めた。
実際に使用した野球用品を提供するのは、坂本と岡本和の他に阪神・西勇輝投手や梅野隆太郎捕手、西武・中村剛也内野手、ソフトバンク・中村晃外野手ら21選手。サインを入れて、インターネットオークションサービス「モバオク」の特設サイトに出品される。開催期間は5月20日正午から、29日の午後10時まで。オークションの収益は、シングルマザーらひとり親家庭の支援に活用される。
シングルマザーの支援は、少年野球界でも必要性が訴えられている。チームでプレーするにはグラブやバット、ユニホームやスパイクなど数多くの用品を揃えなければならず、他の競技と比べて金銭的な負担が大きい。経済的な理由から野球を諦める子どももいる。
家庭環境にかかわらず子どもが野球を楽しめるよう、無償で野球用品を贈るなどサポートの輪は少しずつ広がっている。母の日のチャリティオークションで野球を続けられる子どもが増えると同時に、野球少年・少女を育てるシングルマザーの悩みが社会に共有されることも期待される。