
長坂秀樹氏が推奨する股関節の強化ドリル
球速を上げたいと願う小・中学生は多いが、鍵となるのが、ピッチングの並進運動(体重移動)に必要な股関節周りの柔軟性と強さだ。小柄ながら球速150キロ超の直球を武器に独立リーグで活躍し、巨人・小笠原慎之介投手を中学時代に指導した野球塾「Perfect Pitch and Swing」代表の長坂秀樹さんは、楽しみながら下半身を鍛えるドリル「インベーダー」を推奨している。
投球時に強いエネルギーを生み出すためには、前足を踏み込む際に股関節が内に入る「くの字ステップ」の形が重要になる。くの字ができることで体重移動の距離が多くとれ、球速アップへ繋がるのだ。長坂さんは、この股関節周辺の柔軟性と強さを引き出すトレーニングとして、「インベーダー」と呼ぶ独特な動きの練習法を提案する。
ドリルのやり方は、両足のつま先を外側に開いて立ち、股割りの姿勢をとる。そこから両膝を内側に閉じ、再び外側に開く動作を繰り返しながら真横に進んでいく。「インベーダーはコミカルな動きになる」と長坂さんが語るように、遊び感覚で取り組んで股関節周りを刺激していく。
横へ進むにはコツがいる。例えば左に進みたい場合は、次の【1】【2】を繰り返していく。
【1】左足はつま先を回転させて内側に閉じ、右足はかかとを回転させて内側に閉じる。
【2】左足はかかとで回転させて外側に開き、右足はつま先を回転させて外側に開く。
「つま先とかかとを素早く入れ替えながらやると、進んでいく」と長坂さんは説明するが、初めはうまく進めないことも多い。その場合は無理をせず、その場で膝の開閉を繰り返すだけでもよい。かかと重心から始めて、徐々につま先に体重を乗せる意識も交えていくと、スペースインベーダーのように横へ動かす感覚を掴みやすくなる。回数や距離に決まりはなく、ウオーミングアップに取り入れて股関節周りが熱くなるまで行えば十分だ。遊び感覚で、球速アップの糸口を掴んでほしい。
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