斉藤和巳さん「深層にある腹圧をどれだけ高められるか」
プロ野球選手でも力を入れ続けることはできない。ジュニア世代であれば、なおさらだ。沢村賞2度の斉藤和巳さんと2004年に最優秀救援投手に輝いた五十嵐亮太さんは、持っている力を最大限に発揮するためには「力の抜き方が大切」と強調する。
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2003年と2006年に沢村賞を受賞した元ダイエー、ソフトバンクの斉藤和巳さん。そして、ヤクルト在籍時の2004年に最優秀救援投手に輝き、日米通算906試合に登板した五十嵐亮太さん。2人が、元ヤクルト・古田敦也さんの公式YouTubeチャンネル「フルタの方程式」で繰り返した言葉は「丹田」だった。
「力を抜きながらも、入れるところは入れておかないといけない。最短で最大限に力を伝えるためには、力の抜き方が必要。ずっと力を入れ続けてもリリースポイントは走らない。どうやれば力を抜きながら必要な時に入れられるか。結局は、丹田。もっと言うと深層にある腹圧をどれだけ高められるか」
斉藤さんが力説するのは丹田を鍛える大切さだ。丹田は、へそより少し下にある気力が集まるとされる場所。現役時代、日々の練習だけでなく、ブルペンに入る前も腹圧を鍛えるトレーニングをしていた。「最終的には丹田で投げたい」と訴えるほど重要視していた。