
株式会社すかいらーくホールディングスの理念
全日本選手権を制したチームを、しゃぶしゃぶ“食べ放題”の店を貸し切った祝勝会が迎える。勝利の喜びを分かち合う食卓は、全国の頂点に立った子どもたちへの何よりのご褒美だ。祝いの席を用意してきたのは、ファミリーレストランを全国に展開する外食企業・すかいらーくホールディングス。日本リトルリーグ野球協会への協賛を11年続け、食と体験を通じて子どもたちの成長を支えてきた。狙いは単なるスポーツ支援ではなく、未来の社会を担う子どもたちを応援することにある。
支援の一端は、店内でも目にできる。テーブルのタブレットにリトルリーガーの映像が流れているのは、ファミリーレストランの利用者なら、さほど珍しい光景ではないだろう。全国約3100店舗のうち、注文タブレットを備えた2600超の店舗でリトルリーグの動画が配信され、白球を追う子どもたちの姿は、いまや食卓のすぐそばにある。
協賛に踏み出したのは、2015年9月。子どもたちと関わりのある活動を支えたいと、すかいらーくグループが行き着いた先が、日本リトルリーグ野球協会への協賛だった。広報室でスポーツ協賛を担う佐藤正悟さんは、振り返る。「野球を通じて子どもたちの心と体を育むという協会の理念に、強く共感しました」。以来、協賛は一度も途切れていない。
会場への弁当の提供も、支援の柱として欠かせない。1日に2試合をこなすことも珍しくない大会では、休憩時間にくつろげるよう、選手や指導者、保護者に食べやすい献立や野菜を取り入れたものなど、幅広い選択ができるメニューを用意する。夏の全日本選手権へ足を運ぶことが多い佐藤さんは、会場で目にする姿を語る。「休憩時間に弁当を食べて、すごくリラックスしている姿を見ると、お届けしてよかったと感じています」。

2026年1月には、初めて野球教室を開いた。講師に招いたのは、ともにリトルリーグ出身で元メジャーリーガーの井口資仁氏と岩隈久志氏。「挑戦し夢をつかんだ人」と接する機会をつくりたい、という狙いがあった。リトルリーガーに加えて一般の参加者も募り、約200人の子どもが集まった。野球の裾野を広げ、より多くの人に競技の魅力を伝える機会にもなった。
協賛の根っこにあるのは、野球で育つ力への共感である。仲間と協力すること、相手を思いやること、負けてもくじけず前を向くこと――。少年期に身につく力は、どんな道に進んでも生きてくる。年齢も性別も国籍も異なる人々が一つの目標へ向かう組織運営を担う同社の目には、社会のあらゆる場面に通じる普遍的な力と映る。
野球を通じて協力や挑戦の姿勢を身につけた子どもは、やがて社会のさまざまな場で周囲と手を携えていく。佐藤さんが見据えるのは、勝ち負けの先にある成長である。最後に、子どもたちへのメッセージを聞いた。「まずは野球を楽しむこと。そして失敗を恐れずに、仲間と協力して取り組んでほしいです」。食と体験で背中を押し続けた先に、未来の社会を担う一人ひとりが育っていく。
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