小中学生で4割、急増する“子どもの近視” 失明の可能性も…最悪ケースを防ぐ早期対処法

更新日:2025.08.24

文:楢崎豊 / Yutaka Narasaki

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連載①眼鏡をかければ終わりではない、保護者が知るべき真実

 野球をはじめとするスポーツに打ち込む子どもたちの間で、近視が急速に増加している。「眼鏡をかければ見える」と軽視されがちな近視だが、実は将来的な重大な眼疾患のリスクを高めることが明らかになってきた。メニコン研究員の平田ひかる氏に、保護者が知っておくべき近視の真実を聞いた。

 小学生・中学生の30〜40%が近視になっている現実をご存知だろうか。学校保健統計や文部科学省の調査によると、裸眼視力1.0未満の子どもの割合は増加の一途をたどっている。メニコンで目の研究に携わる平田氏は「近視が増えているのは間違いない」と深刻にとらえるべき問題を挙げる。

「専門的な論文や学会においても、世界的に近視の増加が多数報告されており、日本を含む東アジアで顕著です。眼科医の先生方の関心も非常に高まっていると感じます」

 従来は「眼鏡をかければ見えるようになって終わり」という扱いだったが、ここ5年ほどで状況が一変している。

「近視が将来的な眼疾患のリスクを高めることがわかってきました。緑内障や網膜剥離といった、最悪の場合失明に至る可能性のある病気のリスクが上がってしまうんですね」

 一度進んだ近視は現在の医学では元に戻せない。そのため、近視が進みやすい小学生の時期こそが重要なターニングポイントとなる。しかし、子ども自身が視力低下を訴えるのは難しい。じわじわと変化するため、本人も気づきにくいからだ。

目を細めて遠くを見ていたら“サイン”

メニコン研究員の平田ひかる氏【写真:編集部】

「目を細めて見ていたり、テレビに極端に近づいて見ていたりといったサインが要注意です。子どもは『見えている』と言いがちですけど、見えない基準が明確でないので、実際は見えていない状態でも『見えている』と答えてしまうことが多いんですよね」

 重要なのは眼科での適切な検査だ。視力検査だけでなく、屈折度数を調べる検査も欠かせない。屈折度数を調べることによってはじめて、近視かどうかが判断できる。近視と診断された場合は、屈折度数の検査結果に従って眼鏡等の処方を受ける。なお、屈折度数の検査では、近視だけでなく遠視についても調べることができる。

 遠視の場合は視力検査で良い結果が出る場合もあるが、常にピント調節をしている状態のため、目が非常に疲れやすく、近視と同様に眼鏡等で矯正したほうがよいケースもある。

 近視は遺伝的要素も強い。「ご両親が近視だと、自分の子どもが近視になりやすいと自分事として捉えていただきたいです」と平田氏は指摘する。

 子どもの将来の目の健康を守るためには、保護者の早期発見・早期対応が鍵となる。眼科での定期検査を習慣化し、近視を「病気の元になるリスク要因」として適切に認識することが求められている。

 ただし、子どもを眼科に連れて行くことに抵抗を感じる保護者も多い。そんな場合は、スポーツのコーチや学校の先生など第三者からの声かけを活用したり、「より良く見えるようになって、野球が上手になるかもしれない」といったポジティブな動機づけで誘導することが効果的だ。

 歯科検診のように、問題が深刻化する前から定期的に通う習慣をつけることで、子どもも眼科に対する抵抗感を減らすことができる。

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