少年野球の保護者は「解説者になりたがる」 全国Vのチームが求める“一定の距離感”

文:間淳 / Jun Aida

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8月に全国大会優勝、石川・中条ブルーインパルスは保護者会なし

 少年野球に保護者のサポートは欠かせない。ただ、子どもたちやチーム関係者との接し方や距離感に悩む保護者は多い。今夏の全国大会で優勝した石川・中条ブルーインパルスの尾崎弘由代表は、保護者がチームと一定の距離を取らなければ、子どもたちに悪影響が出ると指摘する。あくまで役割は「子どもができないことの補助」であり、「甥っ子を見守るイメージ」と考えている。

 中条ブルーインパルスは8月、高円宮賜杯全日本学童軟式野球大会「マクドナルド・トーナメント」で初優勝を果たした。全国1万1000チームが参加した大会の頂点に立ったチームの特徴の1つは、「指導者以外の大人がグラウンドにいない」。チームを運営する尾崎代表が、理由を説明する。

「うちのチームに保護者会はありません。保護者は一切、練習に来ません。監督が思い通りに指導しています。保護者には、外野のネットを張るなど、子どもができないことだけお任せしています。少年野球に保護者の協力は絶対必要です。ただ、チームや子どもに関わりすぎると口まで出てきてしまうので、子どもにいい影響を与えません」

 中条ブルーインパルスでは、年度が始まる時に保護者向けの総会を開く。そこで、尾崎代表が保護者の役割を説明する。保護者、選手、指導者の距離感がチームの運営や選手の成長に大きく影響するためだ。

「保護者、子ども、指導者が三位一体という中で、選手と指導者の距離は近く、保護者を少し離す二等辺三角形のように考えています。一番大事なのは選手と指導者の信頼関係です。保護者の考え方がチームに入ると、問題が出てきます。保護者は解説者になりたがる傾向にあるためです。体が動く父親がチームでノックをするようなことは、少し違うかなと感じています」

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