東都クラブ京葉ボーイズ・関口勝己総監督のフィールディング指導に密着
全国制覇3度を誇る中学チーム・東都クラブ京葉ボーイズ・関口勝己総監督の“売り”は多くの技術指導の“引き出し”だけでなく、58歳になっても、手本を見せられることにある。「TURNING POINT」ではチームの練習に潜入取材。指揮官はゴロの捕球姿勢を子どもたちに見せながら、内野守備の基本を徹底的に指導していた。強豪チームが取り入れている練習の一部を実際の動画で紹介したい。
選手たちは弱めのゴロにタイミングを合わせ捕球をし、守備の「型」を作っていた。関口総監督は「グラブを早めに落とす」「右足を早く送ってくれ」「しっかり股を割って」「左足が動かせる状態に」などとポイントを挙げ、自分もノックを受けて見せた。ウェブの部分がないグラブを使用しながらも、左手の中指、薬指あたりでしっかりとボールが収まっている。いい音を鳴らした次の瞬間には、投げる右手に素早くボールは移し変えられている。動きに無駄がない。
関口総監督の指導ポリシーでもある『動いて見せる』。子どもたちの目にはその姿がしっかりとらえられ、確実に上達している。フィールディング指導を受けている選手たちの捕球姿勢は皆、スムーズに動いていることがわかる。
【実際の様子】監督が『動いて見せる』基本の捕球姿勢 取り入れたい全国強豪ボーイズの守備練習
ノックをするコーチからも「まずは型。エラーしてもいいからな」という声も届いていた。東都京葉ボーイズではまずは「型」から教え込んでいる。関口総監督は「打撃は3割かもしれないけど、守備は捕り方を教えてあげれば100(%)に持っていくことができる」と自信を見せるほど、細かく助言していくことが大切だという。
関口勝己総監督が指導する捕球姿勢とは――。捕球時には両足を開き、背中と地面が平行になるくらいのイメージで胸を落とす。グラブを落とすポイントは、右足と左足のつま先を結んだ線をひとつの辺として、正三角形の頂点になるくらいがベター。肘から先を柔らかく使うことができるようになると、あっという間に守備上手な雰囲気、型ができてくる。
あとは反復練習するのみだ。関口総監督のこの動画には「グラブは左足の前で捕れ」というような昔ながらの指導方法は「イレギュラーに対応できない」「投げやすい体制ではない」とはっきりと否定している。その一方で捕球から送球動作にスムーズに行くようになるジャンプを使ったドリルも紹介している。自らが率先して、軽やかなステップワークを披露。このわかりやすい指導方法は、小学生にも中学生にも参考になる上、関口総監督の技術の高さがうかがえる映像となっている。