
2022年、2023年の「全日本少年春季軟式野球大会」で連覇…鹿児島育英館中の練習法
コーチと監督の揺るぎない信頼関係がチームを強くする。2022年、2023年の全日本少年春季軟式野球大会で優勝を果たした中学軟式野球の強豪・鹿児島育英館中の森永顕悟(けんご)監督が22日、野球育成技術向上プログラム「TURNING POINT」が実施するオンラインイベント「日本一の指導者サミット2024」に出演。全国屈指の打撃力を身に付ける練習法を明かした。鍵となるのは“反応打ち”と、高校名門直伝の“投球ドリル”だ。
鹿児島育英館中の特色は、全国のライバル中学も驚く「圧倒的な打撃力」だ。森永監督も「1年中、振り続けています」と言い切るほど、平日練習の大半はバッティングを行っているという。コースに応じた打撃力を高めるため、短い距離から連続で打ち込む“反応打ち”など実戦を想定した打撃を心掛けている。
選手たちが時間を費やす“反応打ち”は、投手が4球連続で内外角、時には緩いボールを投げ分け、打者は緩急で崩されてもしっかり打ち返す練習だ。最悪でもファウルで逃げるなど、徹底的に体に染み込ませていく。打撃練習では手投げが基本で、「なるべく実戦と近い状況で打ちます。間で緩いボールが来れば変化球にもなる」と、独自の打撃練習を行う意図を説明する。
守備練習は、平日の金曜日だけ重点的に行い、土日の試合で補っている。これまで全国大会に22回出場しているが、当初は全国の大舞台で勝てない日々が続いた。打撃で負ける試合が多く「振る力が必要になる。全国で勝つためには打撃。点数が取れないと上のレベルでは勝てない」と、確信したという。
高校野球の名門・花咲徳栄から学んだ「制球力を高める3ステップドリル」

そこで、5年前に打撃に特化した宮田由貴夫コーチを招聘し、コースに応じた捉えるポイントを徹底的に磨き上げた。打撃に関しては、型にはめることなく個々の特徴を生かす指導を大切にしている。
「昔はどちらかというと守備練習の時間も長かった。攻撃もバント、エンドラン(が中心)。動かす野球をやっていました。ただ、引き出しは多く持っていないといけないので、バントゲームなども取り入れています。宮田コーチがいなければ日本一もなかったと思います」
打撃陣は宮田コーチに任せ、森永監督は投手陣を指導する。過去に高校野球の名門・花咲徳栄(埼玉)で学んだ「制球力を高める3ステップドリル」を導入。1つ目は、両足を地面に着けたまま投げ、体重移動と軸回転を意識。2つ目は足を上げて投げるが、フィニッシュ時は両足ともに地面に着けたままで、着地時に前足の膝が割れないように注意する。そして、3つ目はフィニッシュの際にステップした前足1本で立つ。このドリルを終えてから通常のブルペン投球に入るという。
「1~3のステップを踏むことでスムーズな体重移動ができ、体の開きを抑えることができます。同じフォーム、リリースポイントで投げることができれば、ある程度決まったところにボールが行きます。どうしても野球は投手有利のスポーツ。打つことに自信は持っていますが、打てない時にどうするかも考えないといけません」
過去に比べて野球の理論、技術も進化し、選手たちのレベルも年々上がっている。「毎年、子どもたちも違うので、こちらも対応して引き出しを多く持っておかないといけない。言葉の種類や声掛けのタイミングなど、例年通りではダメだと思います」。将来の野球界を担う子どもたちのために――。森永監督は覚悟と責任を持ち指導を続けている。
【実際の動画】「圧倒的打撃力」と「投手有利」へ導く 鹿児島育英館中の“反応打ち”と“3段階投球ドリル”
少年野球の現場を知るコーチが多数参加…無料登録で指導・育成動画250本以上が見放題
野球育成技術向上プログラム「TURNING POINT」(ターニングポイント)では、無料登録だけでも250本以上の指導・育成動画が見放題。First-Pitchと連動し、小・中学生の育成年代を熟知する指導者や、元プロ野球選手、トップ選手を育成した指導者が、最先端の理論などをもとにした、合理的かつ確実に上達する独自の練習法・考え方を紹介しています。
■専門家50人以上が参戦「TURNING POINT」とは?
■TURNING POINTへの無料登録はこちら