叱るよりも大切な“褒め続けること” 子どもたちの成長に必要な「成功体験の積み重ね」

取材に基づいた指導法を紹介する連載「First-Pitchコーチ」

 もっともっと野球が上手くなってほしい……。プロ野球選手になってほしい……。そう子どもたちに大きな期待を寄せ、指導に熱が入ることも多々あると思います。しかし、熱が入るあまり葛藤を選手にぶつけたり、失敗ばかりを指摘し続けたりしてはいないでしょうか? First-Pitch編集部は少年野球に関わる人たちへ疑問解決のヒントとして、取材に基づいた参考例を「First-Pitchコーチ」と題して紹介中。今回は褒めることの重要性について考えていきたいと思います。

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 選手への期待は、時に憤りや苛立ちに姿を変えて現れます。「なんで何回言ってもできないんだ! あれだけ練習しただろう!」と熱くなってしまうシーンもしばしば見かけます。その言葉の裏に、「もっとお前ならできる! まだまだ成長する可能性があるんだ」という思いが隠されていたとしても、子どもたちは気付きません。

 子どもたちの多くは、叱られる度に「叱られたという事実」だけを認識してしまいます。なぜ、怒られたのかを考えず、怒られないようにするためにはどうしたらいいかを考えてしまうことが多いでしょう。私自身の過去を振り返ってみても、「あの時すごく怒鳴られた」という記憶ばかりが残り、なぜ怒られたのかは思い出せません。場合によっては、怒られることへの恐怖で思ったようなプレーができなくなってしまうケースもあります。

 指導者は「失敗を繰り返してほしくないから“喝”を入れる」、選手たちは「上手くなりたいけど怒られたくはない」と、双方の思いに食い違いが生じているため、本当に伝えたい思いが伝わっていないように感じます。

 この選手へのアプローチの難しさをどう解決しているのか、全国優勝の経験もある少年野球の指導者に聞いてみると「失敗ではなく成功にフォーカスすると効果的。褒めて伸ばしてあげる」と話してくれました。視点を変えることで、選手が持つ潜在能力を引き出しやすくなるそうです。

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