中3井端Jr.が直面…コンバートは「難しい感覚」 こだわりの背番号に込めた“信念”

文:尾辻剛 / Go Otsuji

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巨人U15多摩川ボーイズの井端巧「父のように勝利に徹する」

 父と同じ背番号「2」を背負い、父が現役最後にプレーした東京ドームに立った。中学硬式野球の日本一を決める「第20回全日本中学野球選手権記念大会 ジャイアンツカップ」は17日、東京ドームで決勝戦が行われ、ボーイズリーグ代表の多摩川ボーイズ(ジャイアンツ U15 ジュニアユース、東京)は北関東地区代表の取手リトルシニア(茨城)に1-3で惜敗。「1番・三塁」で出場した井端巧内野手(3年)は3打数無安打に終わり、チームを初の日本一に導くことができなかった。

「2、3打席目はそこまで悪い感じではなかったんですけど、決勝なので結果が大事。結果を出せなかったので、1番で我慢強く使ってくれた(片岡保幸)監督に申し訳ないなと思います。相手の先発の寺田(塁)は小学生の時から対戦したことがある投手で、準備はしっかりできていたと思うんですけど、最後は力負けです」

 初回の第1打席はカウント2-2から右飛。3回の第2打席は痛烈な打球も、野手の正面を突いて二ゴロに終わった。6回の第3打席も捉えたように思えたが中飛。1番打者としてチームを勢いづけることができず、春と夏のボーイズ全国大会準優勝に続いて、またも決勝で涙をのみ「春夏もそうでしたけど、あと一歩で取り切れなかったのは悔しい」と唇をかんだ。

多摩川ボーイズでは主に三塁を守る【写真:イワモトアキト】

 井端は、中日、巨人で内野の名手として活躍した、侍ジャパン前監督である井端弘和氏の長男。小6時は横浜DeNAベイスターズジュニアの主将を務めるなど、早くから注目された逸材で、多摩川でも主力を担ってきた。昨年までは父の現役時代と同じ遊撃手。今年から三塁手にコンバートされ「変わってすぐは、苦しいところがありましたし、難しい感覚が今も少し残っている」と言いつつ、「試合に出るからには言い訳にできない」と必死にプレーしてきた。

 父が現役最後に袖を通した巨人のユニホームで井端も躍動。父の背中を追ってきた中で、自身の背番号にもこだわりがある。多摩川には一期生メンバーとして入団。背番号について「一期生が1桁の番号をどんどんつけていきました」とチーム発足当時を思い起こしながら、「選択できる番号がいくつかあって、自分で背番号『2』を選びました」と振り返った。

U-15日本代表「信頼されるような選手を目指して」

父・弘和氏が巨人で背負った2番を選びプレーした【写真:イワモトアキト】

 巨人のユニホームの背番号「2」は父の現役時代と同じ。「父が2番をつけていたというのは選んだ理由の1つにあります。自分としては、父のように勝利に徹する選手になりたい。巨人に行った時は(現役生活の)晩年に入っていましたけど、余計に勝利に徹する動きを求められていたと思います。自分もそういう存在になれるようにと思って選んだんです」。父のように、チームの勝利のために最善を尽くしてきた。

 父がプレーした東京ドームで日本一はならなかったが、シーズンはまだ終わらない。U-15日本代表の一員として、9月25日からメキシコ・メリダで開催される「ラグザス presents WBSC U-15野球ワールドカップ2026」に出場する。今春のワールド・ベースボール・クラシックで指揮を執った父と同様、世界との戦いが待っている。

「まだジャパンがある。国際大会は自分たちが経験したことがないような相手が出てくると思います。頼もしいメンバーが集まると思うので、優勝を取りにいかないといけない。選ばれなかったメンバーに、いい結果を持って帰れるように頑張っていきたい。個人としてもチームから信頼されるような選手を目指して頑張りたい」

 所属チームでも、代表チームでも、そしてこの先のステージでも、取り組む姿勢は変わらない。「チームに必要不可欠な存在になれるようにやっていきたい。勝つために自分がどんな動きをするか。当たり前の質をちゃんと上げて、常にチームに必要な選手になりたいです」。日本一に届かなかった悔しさを糧に、勝利に徹する姿勢を貫いて世界一を取りにいく。

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