
ジャイアンツカップ決勝で取手シニアに敗れ「何かが足りなかった」
日本一へ、あと一歩が遠い。中学硬式野球の日本一を決める「第20回全日本中学野球選手権記念大会 ジャイアンツカップ」は17日、東京ドームで決勝戦が行われ、ボーイズリーグ代表の多摩川ボーイズ(ジャイアンツ U15 ジュニアユース、東京)は北関東地区代表の取手リトルシニア(茨城)に1-3で惜敗。創設3年目での悲願の全国制覇はならなかった。
チームは巨人が2024年に球団創設90周年の記念事業の1つとして設立。昨年のジャイアンツカップは2年生以下のメンバーにもかかわらず、1学年上の強豪相手に奮闘し、ベスト4に進出した。ボーイズを含めた5リーグの強豪で日本一を争う、巨人の冠名がついた全国大会。初優勝への期待が高まる中、今回は初の決勝進出を果たしたが、決勝で屈した。
元西武、巨人の片岡保幸監督は「相手投手の球に力がありましたね。力負けです。緩い変化球でカウントも取られましたし、そういうところで差が出ました。ウチは打つチームなので、打たないと勝てない。ヒット4本じゃきついです」と脱帽。「こちらも無策でしたね。何も仕掛けられませんでした」とベンチワークも反省した。

取手の先発左腕・寺田塁投手(3年)の緩急をつけた投球に自慢の強力打線が沈黙。4回まで無安打に封じられた。5回にようやく初安打。3点を追う6回に4番の関蓮太郎捕手(3年)が左前適時打を放ったが、反撃もそこまでだった。先発の山口裕海投手(3年)は立ち上がりにつかまり初回に2失点。5回は代わったばかりの原悠翔投手(3年)が制球を乱して失点し、最後まで流れを引き寄せられなかった。
チームの一期生が3年生となった今年は、ボーイズリーグの春の全国大会で準優勝。順調なスタートを切ったが、夏の全国大会も決勝で敗れた。5リーグの強豪が集まり、真の日本一を決める今大会も準優勝。3度の全国大会すべてで決勝に進出しながら頂点には届かず、片岡監督は「まぁ、何かが足りないんでしょうね」と眉をひそめた。
「このチームに還元できるような大人になってほしい」

それでも決勝まで勝ち上がったことには「凄いことだと思います」と素直に選手を称える。昨年のベスト4チームでもあり、周囲からマークされる立場だが、プレッシャーは「なかったです」と言い切る。「勝つことが成長につながると思うんですけど、気負うことはなかったです。できるだけみんな出場させたい思いでした」と多くの選手を起用した。
東京ドームでプレーしたことは今後に向けての財産になるだけに、「負けたのはしょうがない。ここまで来られて良かったです」とうなずく。「(1年間で)3回も決勝の舞台まで来られるって、なかなかないと思います。次のステップに向けて踏み台にしていかないといけない」と選手の将来を見据えた。
「僕はいつも言っているんですけど、ここがゴールじゃない。次のステージに行って、ここで経験したことを出せというよりも、経験したことを感じながら、高校1年生より一歩先を進んでほしいと思う。いずれはこのチームに戻って指導者になったり、還元できるような大人になってほしい。この経験をきっかけにしてほしいなと思います」
チームとしての悲願は持ち越されたが、創設3年で全国屈指の強豪となったのは確かな事実。始まったばかりの伝統を紡いでいくために、片岡監督は3年間をともに歩み、最後の大会を終えた3年生の選手たちにエールを送った。
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