キャッチボールはなぜ足を使う? 基礎練習は退屈も…斎藤隆氏が説く“努力の心得”

更新日:2026.08.12

文:川浪康太郎 / Kotaro Kawanami

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元メジャーリーガーが野球教室で小学生を指導

「基本が大事」。小学生にもメジャーリーガーにも共通して言えることだ。8月1、2日に宮城県・石巻市民球場などで開催された、小学3年生から5年生を対象としたリトルリーグ硬式野球の全国大会「MLB CUP 2026」マイナー部門ファイナルラウンド。大会期間中は元メジャーリーガーの斎藤隆さん、マック鈴木さん、岩隈久志さんによる野球教室が開かれた。世界最高峰の舞台でクローザーも務めた斎藤さんは、日本の野球の未来を担う子どもたちに「基本」の大切さを説いた。

「子どもたちはプロ野球選手やメジャーリーガーが何か特別なことをしていると思いがちですが、やっていることは何も変わらない。もしかすると、子どもたち以上に基本的なことを大事にしているかもしれない」

 斎藤さんは2006年に入団したドジャースでクローザーとして活躍したのち、メジャー4球団を渡り歩いた。野球を始めて間もない小学生から見れば華々しい経歴だが、斎藤さんは目を輝かせる子どもたちを前に「メジャーの選手は試合前、君たちと同じように準備をして、グラウンドに出て、同じようにノックを受ける。野球はどこまで行っても、基本の練習を繰り返すスポーツ」と力説した。

 野球教室では「捕って、投げる」動作を指導。実際にキャッチボールをして、一人ひとりのスローイングを見ながらアドバイスを送った。そして、監督やコーチが普段から頻繁に口にする「足を使って正面に入れ」という言葉には、「良い姿勢で捕ってほしいというのはもちろん、その後の投げる動作につなげてほしい」との思いが込められていることなどを伝えた。

活躍する日本人メジャーリーガー「もっと増えるはず」

練習の質を日々向上させる大切さを子どもたちに伝えた【写真:川浪康太郎】

 今回野球教室に参加したのは、全国各地で開催された予選を勝ち抜いたチームの選手たち。斎藤さんは「うまい選手ほど飽きが来るのも早い。うまい選手だからこそ、雑に、適当にやらずに、丁寧に練習してほしい」と話す。

 その上で、子どもたちには「反復練習はつまらなくなるけど、常に今よりも上手になれるように、明日には、来月にはもっと上手になれるようにと考えて頑張れば、ずっと楽しいままでいられる。そういう努力の仕方をしてほしい」と呼びかけた。

 野球教室の最後には「普段の練習やキャッチボールで、自分たちがやっていることをもう一度見直しながら質を上げると、届かなかった1勝、1点、1本に届くようになる。それを信じて次の練習、大会を精一杯頑張ってください」とエールを送った斎藤さん。子どもたちは終始、真剣な表情で話に聞き入っていた。

 近年、日本人メジャーリーガーの活躍が目立つことについて、斎藤さんは「素晴らしいことだと思います。これからもきっと増えるはず」と目を細める。そして「日本の野球がメジャーリーガーの礎を作っていることも事実」とも口にした。「日本の野球」を今まさに学ぶ子どもたちが「基本」を忘れずに成長し、いずれ世界へ羽ばたくことを願っている。

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