最多勝右腕が説く「力が伝わらない」投げ方は? 制球力が向上するキャッチボールの“前提”

更新日:2025.01.08

文:内田勝治 / Katsuharu Uchida

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中日・涌井秀章が野球教室で講師役「自分の一番投げやすい腕の位置を見つけて」

 ただやみくもに投げるよりも、どの腕の位置が一番投げやすいか、どうすればコントロール良く投げられるかを考え、探ることが少年野球での上達の近道となる。中日の涌井秀章投手が、昨年12月上旬に東京・西東京市の早大・安部球場で行われた「GRAFARE(グラファーレ)ジュニア野球教室」(タクトホーム株式会社主催)に講師役として参加。約170人の小学生たちに、3球団で最多勝4度獲得の“プロの技”を分かりやすく伝授した。中でも伝えたかったことは、リリース時の腕の位置と、制球力向上のちょっとしたコツだ。

 野球を始めたばかりの育成世代は、指導者からオーバースローを勧められることが多いが、必ずしもその位置が正解とは限らない。右本格派の涌井は、サイドスローやアンダースローも披露しながら、「まずは色々な投げ方を試してみて、自分の一番投げやすいところを見つけてください」と訴えた。

「上から投げる人が難しい人もいれば、(同じく講師を務めた元ヤクルトの)館山昌平さんのようにスリークオーターだったり、サイドで投げるのが一番いいという人もいると思います。キャッチボールはそういう練習の場でもあるので、ある程度、自分が投げやすい場所(位置)を見つけてから、ピッチングに進むようにしてください」

 涌井自身、小学校時代はソフトボールをしており、中学進学後に松戸シニア(千葉)で硬球を握った。投手としてボールも投法も違う中で試行錯誤をし、理想の腕の位置を習得。中3夏にはシニア日本代表に選出されるなど頭角を現し、横浜高(神奈川)へと進学した。自らの経験があったからこそ、その重要性は誰よりも理解している。

小学生の段階では継続の重要性を強調「まずは試すこと」

自身が取り組むドリルなども実演した涌井【写真:内田勝治】

 腕の位置が決まっても、リリースがバラバラであれば制球は安定しない。そのために意識するのは「手の平を投げる相手に向ける」ことだといい、キャッチボールの段階から注意して投げてほしいと語った。

「リリースの時の中指や人差し指が左や右を向いていたら、制球も定まらず、力が伝わらない球になります。手の平を相手に向けて投げると、指も真っすぐ向くので、キレイな真っすぐを投げることができます」

 そして一番大切なことは、「継続する」こと。一流投手は、小さい頃から毎日コツコツと努力を重ね、プロで活躍するまでに成長した。涌井ももちろん、その1人だ。

「毎日練習をして積み重ねることで体の使い方が分かってきます。今はいろんなことを試してみて、こういう体の使い方だったら、こういうことができるとか、自分で考えてやることが大切です」

 オフの期間は現役プロの生の教えが聞ける絶好の機会でもある。それをただ聞くだけではなく、続けて取り組んでみることで初めて自分の血肉となる。酸いも甘いも噛み分けたベテラン右腕の指導法を試して損はない。

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