
中南米では幼少期から着手…逆シングル捕球の有効性
内野手は、正面での捕球より逆シングルがいい。ドミニカ共和国など海外でのプレー経験が豊富な谷口容基さんは現在、関西を拠点にオンライン野球教室「DREAM SCHOOL」などで小中高生から大学、独立リーグの選手まで幅広く指導している。異国で強く感じた逆シングル捕球の重要性を、日本の子どもたちにも伝えている。
「中南米の内野手は、小さい頃から自分の右側に飛んできた打球を逆シングルで捕っています。僕も日本でプレーしていた時は正面で捕っていたんですけど、ドミニカ共和国に行ってからは右側の打球は逆シングルで捕るようになりました。その方が、捕った後に投げやすいことに気づいたんです」
日本では、ゴロを体の正面で捕球するのが基本と教えられるケースが多い。だが、中南米では誰もが幼少期から逆シングル捕球に取り組む。「正面に回り込んでも逆シングルでも、はじく時ははじいてしまいます。グラブに当てさえすれば、二塁打になることは少ない」。そう考えると、逆シングルの利点が多いことに気づいた。
まず逆シングルは、正面に回り込むよりステップが少なくて済む。打球に早く追いつける分、余裕が生まれる。さらに捕球時は「肩のラインが一塁方向にきれいに向くんです」。正面捕球では左肩と右肩のラインを一塁方向に向けるのに時間がかかるのに対し、逆シングルは捕球時に両肩のラインが一塁方向に向いていることが多い。送球が安定するのである。
さらに自分の右側に飛んできた打球の正面に入ろうとすると、勢いが右側についてしまうため「力が一塁と反対方向にいってしまう」。体勢を整える分だけ送球に時間がかかり、打者走者が俊足だと内野安打になる可能性が高くなる。焦って送球ミスにつながるケースも増える。
「日本はなぜ逆シングルじゃないのか。ミスしていいので逆シングルでいってほしい。日本人は絶対に取り入れた方がいいと思っていますし、僕の教室では逆シングルを教えています。プレーの引き出しが増えますし、小学生から取り組んだ方がいいです」
「体の左側でさばくイメージ」…スムーズな送球に

ドミニカ共和国では衝撃的な思い出もあるという。アカデミーで併殺プレーの練習中、遊撃のポジションに入っていた谷口さんが二塁カバーに入った中学生に下からトスを送ると、その中学生はグラブをはめた左手ではなく右手で捕球。素手で処理して一塁に転送した。「日本では子どもがやったら怒られるプレー。それを名もなき中学生が平然とやるんです。日本とは引き出しが違うと感じました」。
逆シングルの練習は守備位置から近い打球や遠い打球、足の運び方など複数あるという。いきなり通常のノックでやろうとすると難しい。まずは近距離での手投げによる捕球から形を覚え、徐々に距離を伸ばし、打球の強さを上げていく。ランニングスローも含め、何度も繰り返すうちに習得できるようになる。
「ハードルが低い動きから少しずつ取り組むのがポイントです」。その中で注意すべき点は「捕る前に体が一塁側に流れやすくなること」。次の動作となる送球を意識して体重が左側にかかると、捕球が難しくなる。左側に早めに体重を乗せるのはNGだが、もう1つのポイントは「体の左側でさばくイメージ」だという。そうすることで体の中心に軸がある形で捕球することになり、スムーズな送球につながる。
逆シングルは決して難しいプレーではない。正面での捕球より、スムーズに打球をさばける場合もある。何よりプレーの引き出しが増えるのは間違いない。将来、自分の守備を助ける武器になる可能性が高まるのである。
【実際の動画】捕球した後に「投げやすい」 中南米でプレーした指導者が実演する“逆シングル”
【動画】
— First-Pitch -少年野球育成悩み解決サイト- (@FirstPitchC2) May 26, 2026
正面のゴロも「逆シングル」で捕るメリットとは❓
中南米でプレーした谷口容基さんは「捕った後の肩のラインが送球方向にきれいに向く」と解説📝
守備の引き出しを増やすために「小学生から取り組んだ方がいい」とも語ります👀
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