理論の前に伝えたい「正しいバット扱い」 軌道、立ち位置…ティー打撃で学ぶ“基本”

文:First-Pitch編集部

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正しいバッティングを覚えるティー打撃の教え方

 少年野球の打撃力を伸ばすには、難しい理論を学ぶ前に、バットという道具を自在に扱う基礎能力を育むことが大切だ。土台が不安定なまま技術を詰め込むと、かえって成長を妨げる心配があるため、まずはティー打撃で正しい感覚を養いたい。元プロや専門家の知見から、小学校低学年にも教えたい、基本となるスイング軌道や立ち位置などを整理していこう。

・一生懸命引っ張ろうとしても、打球が逆方向へ飛んでしまうのはなぜか。
・ボールを捉える確率を高めるには、どのような軌道で振ればよいか。
・スイングの時に体がグラついてしまう場合、どこを見直せばよいか。

 NPB通算1526安打をマークした坂口智隆さんは、情報が溢れる時代だからこそ「バットという道具を扱えるようになること」が重要だと語っている。坂口さんが勧めるのは、足幅を狭めてステップせずに打つティー打撃。体を大きく回して打とうとすると、遠心力でヘッドが遅れてしまい、意図に反して打球が逆方向へ飛んでしまう。そこで、体の回転を抑えて「手で振る感覚(ハンドリング)」を優先し、ヘッドが返るポイントを掴むことが大切だという。遊び感覚でバットの扱いを学ぶことが、結果として高度な理論を活かす近道になる。

 ジャイアンツアカデミーの與那原大剛コーチは、野球を確率のスポーツと捉え、レベルスイング(水平のスイング)を身につける大切さを伝えている。ボールの軌道に対してバットを平行に出せば、当たるポイントが増えて打てる確率が上がるためだ。練習では、両足を閉じた状態でティー打撃をする「上半身打ち」を取り入れ、おへその前で打つことや頭を動かさないことを意識させる。頭の位置が前後に揺れると軌道が上下にブレる原因になるため、まずは上体だけで平行な軌道を覚え、その後に下半身の動きを連動させていく手順が良いという。

 米国で指導を行う新谷信明さんは、ティー打撃での「立ち位置」と「バランス」を一番に考えている。ティースタンドを置いても立つ場所が曖昧だと、フォームが安定せず、打つ楽しさを味わえないためだ。新谷さんはバットを基準に前足のかかとの位置を決める具体的な方法を教え、正しい姿勢を保つように指導。さらに、打った後に「3秒間静止」して自分の動きを確認させる手法を取り入れている。3秒我慢できない場合は体がブレている証拠であり、この練習が下半身主導のきれいなスイングを作る助けになるという。

 細かな技術に迷う前に、まずは基本練習のティー打撃を通じて、道具を操る感覚や確率の高いスイング軌道を伝えていこう。正しい立ち位置とスイングの形から、快音を響かせる楽しさを実感させ、子どもたちの将来の可能性を広げていきたい。

・遠心力でヘッドが遅れて出てくるのを防ぐため、まず体の回転を抑えて手で振る感覚を養い、ヘッドが返る場所を覚える。
・ボールの軌道と平行にバットを入れるレベルスイングを意識し、頭を動かさずに振ることでボールを捉える確率を高める。
・バットを使って正しい立ち位置を決め、スイング後に3秒間静止する練習を取り入れて、体の軸がブレないバランスを養う。

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