171cmの近藤健介が本塁打を打てる理由 自主トレ帯同の専門家が勧める“大げさ動作”

プロ球団でコーチ歴任…白水直樹氏がバッティング向上に助言「最初は深く大きく」
バッティングの向上には「下半身の使い方」が大切だと言われている。タイミングの取り方、上半身との連動性など、打撃に必要不可欠な“部位”をどのように使えばいいのか――。First-Pitchでは、打撃指導で豊富な実績を持つコーチやトレーナーを取材。トレーナーやコーチとして日本ハム時代のダルビッシュ有投手(パドレス)や大谷翔平投手(ドジャース)、近藤健介外野手(ソフトバンク)らをサポートした白水直樹さんは、「まずは大げさに動かしてほしい」とアドバイスを送る。
白水さんは日本ハムと巨人で計13年間、トレーナーやコーチを務め、現在は都内のトレーニングジム「PROGRESS Sports Performance Lab.」の代表としてトップレベルの選手を中心に小学生にも指導している。効果的に力を発揮するために必要なスクワット、ランジの筋力トレーニングの他に、打撃で重要な「重心移動」などの理論で多くのプロ野球選手に慕われている。
力を生み出す下半身の使い方には様々な方法があるが、基本となるのは前傾姿勢だという。足首、膝、股関節を曲げて動かすことは、全ての動作でパフォーマンスを上げるため必要になる。打撃フォームでも真っすぐ背筋を伸ばすのではなく、やや前傾姿勢で腰やお尻が抜けないフォームが理想的だ。
「連続素振りやトレーニングで下半身を意識する際は、最初は深く大きく動いてほしい。例えば素振りでも足を開いて低く構える。やや大げさにやっても大丈夫です。力を発揮できる前傾姿勢をキープしながら、前後の重心移動を体感できます。一番、難しいのは“浅く小さく”なので、まずはわかりやすい形を作ってほしい」
鷹・近藤の自主トレに帯同「技術的な部分で話すことはほとんどない」

野球は形のスポーツだが、そこに意識しすぎると逆に動きが小さくなり、大きな出力を出すことができなくなる。特に小学生や野球を始めたばかりの初心者には“制限”するのではなく、体を大きく使うことで力が伝わる感覚を理解できる。カテゴリーが上がるにつれ、動きをシンプルにしながら効率良くパワーを生み出していくのが理想だ。
打撃に繋がるトレーニングには「スクワット」や「ランジ」など下半身を使うものが多い。大谷や身長171センチながら2023年には本塁打王に輝いた近藤も基礎となるトレーニングを継続しながら、技術や他の練習をプラスし大きな成功を収めている。今年も近藤の自主トレに帯同した白水さんは「現状で何かを教えているわけではありません」と口にする。
若手時代から積み上げてきた“土台”がしっかりあるだけに「技術的な部分で話すことはほとんどない。『今の時期にやる練習や配分はこれであっているか?』と聞かれて、答えるぐらいです。方向付けのポジションにいると言ったほうがいいかもしれません」と、ほとんどが確認作業だったという。
下半身の基礎トレーニングを理解し継続することで“土台”を作ることは可能だ。そうすれば打撃でも更なる上積みは期待できる。「大事なのは継続してできるか。そこが一流との違いかもしれません」。プロから子どもたちまで多くのアスリートをサポートしてきた白水さんは、今月25日からの「打撃強化4DAYS」に参加予定。打撃に必要な「下半身の使い方」を学べる貴重な時間になりそうだ。
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