野球に触れず「⼤⼈になるのは悲しい」 斎藤佑樹⽒が全国行脚へ…“47×1000”の底上げプラン

更新日:2026.10.27

文:高橋幸司 / Koji Takahashi

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ミズノ主催のトークイベントで明かした“野球振興計画”…11月に第一歩

“ハンカチ王⼦”が夢の続きを、ファンに熱く語った。早実、早⼤、⽇本ハムで活躍した斎藤佑樹さんが10⽉3⽇、東京・千代⽥区の「MIZUNO TOKYO」で開催されたトークイベントに登場。甲⼦園優勝の歓喜や、⼤学・プロ野球時代の苦闘を振り返るとともに、これからの「球界への恩返し」と野球普及への壮⼤なプランも明かした。

「斎藤佑樹 CATCHBALL TALK-ここだけの裏話×あなたの想いを、⼀球に。」と題された、スポーツ⽤品メーカー・ミズノ主催のイベントには、全国各地から60⼈のファンが参加した。前半は「松坂⼤輔さんに憧れた」という幼少時代から、20年前の早実での甲⼦園優勝、早⼤から栗⼭英樹監督(現CBO)と共に戦った⽇本ハム時代まで、裏話を交えながらたっぷりと回顧した。

 斎藤さんといえば、甲⼦園優勝や2012年の開幕戦完投勝利など華々しい活躍が思い浮かぶ⼀⽅、プロ⽣活後半は肩肘の故障に⻑く苦しんだ。「2軍戦の頭数にもなれず、投⼿陣にも負担をかけてファンや球団に申し訳ない思いが強かった」と率直に振り返りつつ、「怪我があったからこそ体のことを知ったり⼈⽣について考えたり、得られたことも多かった。怪我をしていなかったら、もっと調⼦に乗っていたかも」と笑った。

 だからこそ、“野球”への感謝と恩返しの思いが強い。「2軍でも1軍でも引退試合をさせてもらえた。プロ11年間を⾒れば、そこまでの選⼿ではなかったけれど、球団からは『野球界にとって⼤事な⼈間だから』と言っていただけた」と、⾼校・⼤学も含めて評価してくれたことに感謝し、「そうしたプロ、アマを問わず野球を⻑く続けてくれる⼈を増やしていきたい」と⼝にした。

 イベント後半は、参加者1⼈1⼈と斎藤さんがキャッチボールをしながら、質問をしたり思いを伝えたりするスペシャル企画も。⼩学⽣時代から愛⽤してきたミズノのグラブへのこだわりも披露し、「使ってきたグラブを保管しておくことも、すごく⼤事。将来、⾃分が歩んできた過去を振り返る上でも、思い出のグラブは⼤切になります」と子どもたちに向けて伝えてくれた。

球場作りに「野球列島プロジェクト」…幼少時に「野球が⾝近にあることが⼤事」

参加者とキャッチボールするスペシャル企画も行われた【写真:高橋幸司】

 この⽇の参加者の1⼈は、「(斎藤さんは)⾔葉に説得⼒があり、⼝にしたことを⾏動に移してきていることに尊敬します」と語っていたが、実際に「株式会社斎藤佑樹」を引退後に⽴ち上げ、キャスターなど⽬まぐるしく活躍する⼀⽅、早速、球界への恩返しを実⾏に移している。

 まず1つが、北海道⻑沼町に昨年オープンさせた「はらっぱスタジアム」。両翼70メートル、中堅85メートルの少年野球向け球場は、映画『フィールド・オブ・ドリームス』や栗⼭監督の「栗の樹ファーム」に触発された作ったものだ。⽤地探しなど悪戦苦闘もあったそうだが、今年は⽇⽶豪・ブラジルの4か国のチームを集め国際試合を開催。来年以降はさらに参加国・地域を拡⼤する構想があるといい、「合宿ができるように宿泊施設も併設できれば」と斎藤さんは⽬を輝かせる。

 そしてもう1つが、47都道府県を⾃ら⾏脚する「野球列島プロジェクト 全国野球キャラバン」だ。主に9歳までをターゲットに、未経験の⼦どもから経験者まで幅広く参加できる野球体験型プログラムを実施。第1回は11⽉28⽇、⼭⼝県の「⼭⼝マツダ⻄京きずなスタジアム」で開催する。

全国各地から世代を問わず多くのファンが駆けつけた【写真:高橋幸司】

「野球⼈⼝が減ってきているのは球界の⼤きな課題。野球をやってきた⼈間にとって、⼦どもたちが⽩球に全く触れずに⼤⼈になってしまうのは悲しい」と斎藤さん。「僕も⼩学1年⽣で野球を始めましたけど、その年代のタイミングで野球が⾝近にあることが⼤事。しかも『楽しい』って感じてもらえることが重要だと思う」。“野球教室”ではなく“体験”としているのがミソで、上から⽬線ではなく、「⼦どもたちと⼀緒に楽しみたい」という斎藤さんらしい思いが込められている。

 4年間をかけて全国を回り、各所で「1000⼈を⽬標に集めたい」という壮⼤なプロジェクト。「できるだけ多くの⼦どもたちが野球と触れ合えるイベントにしていきたいですね」。ハンカチ王⼦ならば、各地で⼤盛況に導き、球界を⼟台から盛り上げてくれることだろう。

【実際の動画】甲子園Vでみんながマネした…斎藤佑樹さんがイベントで実演、「股関節を押し出す」投球フォーム

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