用具代、遠征費…“1円単位”でオープンに 令和の少年野球に求められる「透明性」

更新日:2026.08.20

文:First-Pitch編集部

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当番や人間関係で悩まない…子どもが笑顔で伸びるチーム選びの秘訣

 甲子園やプロ野球、MLBをきっかけに「野球を始めたい!」と言い出した我が子。しかし、「当番などの負担があるのかな」「人間関係になじめるだろうか」といった不安から、野球をやらせるべきか迷うという保護者の話は、よく聞かれます。First-Pitchのポッドキャスト番組「野球ママへの応援歌」から、時代に合う「令和の野球チーム」の運営に力を注ぐ、中学硬式野球チーム「岡山ポニーリグロス」代表の中田有治さんのお話から、現代に求められる野球チームについて紐解いていきましょう。

 かつての少年野球といえば、お茶当番や父母会など、家庭にかかる負担の大きさが問題視されてきました。しかし最近では、そうした慣習を見直し、保護者の負担を軽減した時代に合った運営をするチームが増えています。

 岡山ポニーリグロスもその1つ。お茶当番を完全に廃止したチーム運営をする中田さんですが、その立ち上げのきっかけは、長男が小学5年生の時に移籍した少年野球チームで「のびのびと楽しそうに野球をする姿を見て感銘を受けたこと」から。中学進学にあたり、同じような理念を持つチームを探したものの見つからなかったため、2024年に自ら創設を決意。「選手の表情と心の解放が最優先」と理念を口にします。

 チーム選びで最も大切にしたいのは、子どもが前向きに野球を楽しめる環境かどうか。監督やコーチが単に怒鳴るのではなく、良いプレーは褒めて伸ばす姿勢がある場所は、子どもの表情も自然と明るくなるものです。そして保護者も無理なく見守れる環境があると、子どもの息の長い成長を支えることもできる、といいます。

費用と方針の透明性が生む、伸び伸びとした成長

 チーム選びの際、当番の有無と同じくらい大切なのが、運営方針や費用の透明性です。用具代や遠征費、月謝などの詳細が明確に公開されている環境では、入団後の「こんなはずじゃなかった」という行き違いや、保護者同士の不透明なトラブルを防ぐことにつながります。

 中田さんのチームでは、ホームページなどに用具代もすべて1円単位まで掲載するなど、情報は全てオープンに。「(情報を)出すことがメリットと思っていますね。チームとしての理解を深めてもらうほうが、保護者の皆さんも安心できるんじゃないかなと思っています」と語ります。

 中田さんは、チームの立ち上げ当初、「実績はもちろん、ユニホームも写真もない状態からのスタートという状況だった」と振り返ります。そこからSNSなどを活用し、チーム理念・運営方針を一投稿ずつ丁寧に発信していったことで、選手獲得も成功。創設から約2年でチームは急成長を遂げました。

「1期生や少人数のチームは不安」という声も聞かれますが、上級生が少ないからこそ、早い段階から試合に出て多くの経験を積めるというメリットもあります。設備や実績だけに惑わされず、指導方針やオープンな姿勢に共感できるかどうかが、チーム選びの大きなポイントです。

「保護者が同じ方向を向いて協力し合える環境が整うと、選手も自然とまとまり、チーム全体が大きく成長していくと思います」と中田さん。子どもが野球を楽しむためにも、保護者が笑顔で応援できる環境、そして、家庭と親子の生活スタイルに合ったチームを見つけていきましょう。

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