スポーツドリンクを薄めて作るのはNG? 熱中症予防の3セット…異変が起きる子の“兆候”

少年野球の真夏のグラウンドで子どもを守る正しい熱中症対策
連日のように猛暑が続く夏場の少年野球のグラウンドでは、子どもの熱中症対策に頭を悩ませる保護者も多いのではないでしょうか。炎天下での練習や試合を安全に乗り切り、全力でプレーに打ち込めるようにするには正しい知識と備えが欠かせません。野球育成解決サイト「First-Pitch」のポッドキャスト番組「野球ママへの応援歌」から、熱中症対策に詳しい、内科医の大竹輝臣さんをゲストに迎えて、正しい熱中症対策のススメについて紹介します。
幼少期にリトルリーグで野球に励んだ経験などから、夏場の野球における水分補給の重要性を実体験として熟知する大竹さんによると、「熱中症とは、体内に熱がこもり、水分と塩分のバランスが崩れることで発生します。特に子どもはプレーに夢中になると体の異変に気づきにくいため、大人が変化を早期に察知するよう心掛けてほしい」と伝えます。
熱中症を引き起こす要因には、高気温・高湿度、運動量の増加、そして体調不良によってリスクが高まるといわれています。予防のためには、「『水分を飲む・体内を冷やす・休む』の3つをセットで考えることが必須」と教えてくれました。
では、水分補給は何を、いつ、どのように摂取するべきなのでしょうか。
実は「喉が渇いた」と感じた時点で、すでに脱水が始まっているサイン。渇きを感じる前に予防的に水分をとることが重要です。そのための工夫として大竹さんは、「家を出る前やグラウンド到着時、ウオーミングアップ前後など、飲むタイミングを予定として組み込んでおくのがお勧め」と伝授。水分は一気に大量に飲むのではなく、こまめに補給して体内の水分を維持する意識を持つことが重要と言います。
子どもの「大丈夫」で判断はNG! 緊急対応が必要なサインとは?
また、大量の汗をかく運動時には、水分だけでなく塩分や電解質も同時に失われます。よって、スポーツドリンクは、薄めずにそのまま飲ませるのが基本です。「甘すぎるから、少し薄めたほうがいいのでは?」「節約にもつながるしお水を多めに作って……」と考える保護者も多いですが、薄めてしまうと必要な成分のバランスが崩れ、対策としての効果が低下してしまうそうです。
ほかにも、塩分タブレットは主役ではなく、水や麦茶を飲む際の補助として活用するのが望ましく、スポーツドリンクがある場合は必ず摂取しなくてもよいものです。そして練習後、2時間以内に牛乳やヨーグルトなどの乳製品を摂取すると、脱水予防に効果が期待できることもわかっているそうです。保護者の正しい知識と、積極的な声かけが、子どもの体を守る第一歩につながります。
対策をしていても、不測の事態が起こることもあります。もし子どもが活動中に、「ぼーっとしている」「急にいつも通りのプレーができない」といった異変が見られたら、まずはすぐに涼しい場所へ移動させます。子どもの「大丈夫」という言葉だけで判断するのは危険です。応答が鈍い、時間・場所が言えない、吐き気・頭痛が重篤であるという症状が見られた場合は、躊躇せず、救急車を呼ぶことも検討しましょう。
そして、首元や脇の下などを氷で冷やす外部冷却と、冷たい飲み物を少量ずつ飲ませる内部冷却を組み合わせると体温低下に効果的です。衣類を緩めて足を少し高く上げ、脳への血流を確保する応急処置も覚えておくと役立ちます。
さらに大竹さんは、「熱中症リスクは子どもだけでなく、長時間の応援や当番を行う保護者も気を付けてほしい」と警鐘を鳴らします。過剰な日焼け対策や、間違った衣服の選択は、体に熱がこもりがちに。また、グラウンドでトイレが遠い場合など、頻回になるのを気にした水分控えは非常に危険です。
子どもを守るためにも、まずは保護者自身も十分な水分と塩分を補給し、無理のない体調管理を徹底して夏も野球を楽しんでいきましょう。
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