室内練習場なのにカフェ併設 親子で「楽しい時間」を共有…野球と地域を繋ぐ新たな空間

公開日:2023.07.24

更新日:2023.12.26

文:内田勝治 / Katsuharu Uchida

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子どもの練習を、カフェでコーヒー飲みながら見学が可能

 東京・葛飾区の閑静な住宅街の一角に、“野球ママ”も喜ぶカフェを併設した珍しい室内練習場がある。「RAYCOM BASE&CAFE」(ライコムベース&カフェ)。最近、倉庫などを改装し、子どもたちが思い切って野球ができるスペースを作る動きが増えてきたが、ここの魅力は食事やカフェメニューが充実していること。料理メニューの開発に時間をかけたとあり、唐揚げやロコモコ、ハンバーガーなどの“自信作”が並ぶ。

 縦33メートル、横幅9メートル、天井高8メートルと広々とした大空間に、全4面の練習フィールドを完備。2階のカフェスペースは全35席、カウンター席には電源タップもあるので、野球の練習を見ながらパソコンで作業も行える。

 今年7月1日に1周年を迎えたこのおしゃれな室内練習場、実は介護福祉事業を行う「株式会社ライコム・コーポレーション」(東京都江東区東砂)が手がけている。代表取締役社長で小林征史郎さんは事業を行う一方で、小学生硬式チーム・東京江戸川ボーイズ小学部の代表を務めている。

 子どもたちにとって「食」は何よりも大事。小林さんは当初、チームの選手のために弁当や補食を用意する“給食サービス”を行うことを考えていたが、コロナ禍で困難となった。次に思いついたのは「今は子どもたちが自由に打ったり投げたりする場所が限られている」と、室内練習場を作ることを思案。そして「そこにカフェを併設したら、練習後に補食もできるし、ママさんたちも休憩できる。そういったことで野球に少しでも貢献できたらと思った」と動き出した。

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