
野球講演家・年中夢球氏が説く…球児と親の最高の夏の迎え方
高校球児が迎える最後の夏は、さまざまな葛藤も伴う。ベンチ入りが叶わなかった選手や家族は、感情の整理が難しいこともあるだろう。人気野球講演家・年中夢球(ねんじゅう・むきゅう)さんの言葉から、最高の終わり方を迎えるための視点を見直したい。
・ベンチ入りした選手はどんな“思考”で戦うべきか。
・背番号がもらえなかった悔しさをどう消化していくか。
・メンバー外となった選手の親はどう接していくか。
「高校野球最後の夏は全部『おかげ』を『ために』に変える」。年中夢球さんの教え子の一人、現巨人・石川達也投手の親は、石川がプロ入りできたのは「野球を好きでい続けることができたのがシンプルな理由」と語ったという。数々の悩みや困難で「辞めたい」と思うことがあっても、それを超える「好き」の思いを忘れなかった選手たちが、最後の夏のステージに辿り着ける。もちろん、そこに行き着けたのは周りのおかげ。自分一人のためではなく“親や仲間のために”頑張るという思考の転換が、最後の困難を乗り越える力に変わる。甲子園出場だけが高校野球の最も良い終わり方ではない。
「ふて腐れて終わる人は、社会に出ても、すぐにふて腐れる人間になってしまう」。最後の夏に背番号を得られず、涙を流す選手は圧倒的に多い。しかし悔しさを抱えながらも最後までチームを応援し、仲間を支えた経験は、社会に出た後の困難な場面で必ず自分の背中を押してくれる。逆に、ベンチ入りした選手は、スタンドの仲間の思いを背負ってグラウンドに立つ。ひまわりのように、グラウンドとスタンドに立つ全ての選手が同じ方向を向いて完全燃焼することが、今後の人生をより良く生きるための財産になる。
「高3まで野球を続けられたことは“奇跡”」。最後の夏にメンバー外となり、スタンドで応援する我が子を親は誇りに感じてほしい。野球が上手いか下手かではなく、「好きだったかどうか」という一点で子どもを見る姿勢が大切になる。怪我などの事情で途中で辞めてしまう子もいる中、高校3年生まで野球を続けられたこと自体が奇跡。スタンドでその姿を見守れることにも感謝の念を忘れないようにしたい。最後の夏を迎える球児たちに対して親からかけたい言葉は、「ありがとう」の一言に尽きる。
大切なのは勝った・負けたよりも、野球を通じた人間形成。年中夢球さんの言葉を参考に、球児の心を未来へ繋いでいきたい。
・背番号を受け取った選手は、周囲への感謝を自覚し、誰かのために戦う思考へ転換する。
・メンバー外に泣いた選手は、腐らず仲間を応援した経験が、社会に出た時の財産になる。
・親としては、結果でなく野球を高3まで続けた“奇跡”に、感謝の言葉を贈る。
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