
情報発信に迷わない…親子が安心して集まるチームSNS活用術
少年野球チームでは、選手募集やチームの認知度を上げるためにSNSの運用を任される保護者も多いのではないでしょうか。しかし、「プレー中の写真がない」「何を投稿すればよいのだろう……」と画面を前に悩んでしまうこともあるはず。First-Pitchのポッドキャスト番組「野球ママへの応援歌」から、発足からわずか2年でSNS活用によって選手が急増した、中学硬式野球チーム「岡山ポニーリグロス」代表の中田有治さんに、令和流の選手募集・チームPRの極意について伝授してもらいました。
チームのSNSといえば、迫力ある試合写真や勝敗の結果を載せるイメージが強いかもしれません。しかし、入団を検討している保護者が本当に知りたいのは、お茶当番の有無や保護者会の雰囲気といった生活に直結するリアルな情報です。
新設チームでユニホームや選手の写真がない状態からSNS発信をスタートさせた中田さんは、「まずはチームの運営だったり理念だったりをどう表現するか、知ってもらうかにフォーカスして紹介していきました」。そこで投稿では「お茶当番なし」「令和のチーム運営」など、保護者の関心が高いトピックに切り込みました。ターゲットである親世代と同じ目線で企画や言葉選びを行ったことで、不安の解消につながり、初年度から大きな反響を集めることに成功したといいます。
SNSの運用を長く続けるためには、写真係や担当者の負担を増やしすぎない工夫も欠かせません。
毎回完璧な画像や動画を作ろうとすると息切れしてしまいますが、例えばインスタグラムでは、トップの写真に目立つひと言を添えたり、試合で感じた成長のポイントをシンプルに文章化したりするだけでも十分に思いは伝わります。そして2枚目以降は試合の写真をそのまま並べるシンプルな構成にすることで、作成の手間を大幅に省いているそうです。
体験会だけでなく「“素の表情”も確認すること」
また、写真は一人の担当者が撮影するのではなく、保護者全体で共有グループを作って集める仕組みを作ると、撮影負担が一気に軽減されます。さまざまな角度から撮られた選手の生き生きとした表情が集まり、結果としてチームの温かい雰囲気が伝わる投稿になったそうです。
「高度な撮影技術やデザインスキルがなくても、保護者の不安に寄り添う視点があれば、チームの良さはしっかり届くもの。大切なのは、保護者に刺さるコンテンツ作りと、選手の表情を最優先に写真をセレクトすることではないでしょうか」(中田さん)
投稿の時間帯や曜日に縛られず「できあがったタイミングでアップする」という緩やかさも、長続きのコツです。また、かっこよく取り上げられた投稿を見ることで、選手自身のモチベーション向上や「チームのヒーロー」としての自覚にもつながっているそうです。
「保護者の負担を極力減らすチーム設計」は、他にもできることがあります。集金はキャッシュレス化や自動引き落としを活用したり、LINEグループでの伝達にはAIを活用して文章作成をしたり。ルールや役割をガチガチに固定しないことは、オープンで風通しの良いチーム環境が保たれることにもつながります。
中田さんはチーム探しのコツとして、「体験会のような“表の顔”だけでなく、試合や普段の練習を陰から見に行ったときの、子どもたちの“素の表情”を確認すること」を勧めています。実際に所属している保護者にプラス面・マイナス面の両方を尋ねてみることも有効でしょう。
チーム発信のSNSで「どんな雰囲気か」を感じ取り、現場で実際に「子どもたちが生き生きとプレーしているか」を確かめる。保護者の不安に寄り添う姿勢があるチームであれば、きっと親子で安心して野球を楽しめるはずです。
◎「岡山ポニーリグロス」のSNS発信についてはこちら
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