子どもとアパート暮らし…慣れぬ家事をこなした父 甲子園出場を叶えた家族の支え

多賀少年野球クラブ・辻監督は次男とアパートで暮らし、世話をした

 野球育成技術向上プログラム「TURNING POINT」のオンラインイベント「甲子園球児への導き方」が11月28日に開催された。イベントでは、ともに息子を甲子園球児に育てた滋賀・多賀少年野球クラブの辻正人監督と、元横浜高野球部の寮母で楽天・渡邊佳明内野手の母親・元美さんが対談。子どもが甲子園出場の目標を達成するには、保護者のサポートが不可欠と強調した。

 全国大会優勝の経験もある多賀少年野球クラブを率いる辻監督は、これまでに22人の甲子園球児を輩出している。父親としても、2人の息子の甲子園出場を後押しした。

 辻監督は長男が生まれた当時、仕事をしながらチームの監督をしていた。息子たちと過ごす時間は他の父親よりも短かったが、自宅で15分の羽打ちと、その後に風呂で腕相撲するのが日課だった。どんなに疲れていても、息子たちから練習に誘われた時は必ず付き合っていた。

 次男が進学した大阪・履正社高には寮がなかったため、辻監督は大阪のアパートで次男と一緒に暮らした。次男の朝食と弁当を作って仕事に出掛け、掃除や洗濯もしていたという。当時を振り返りながら「子どもが甲子園に行くためには、親のサポートは欠かせないと思います」と話す。

 少年野球の監督としても、甲子園に出場した教え子の共通点に保護者の力を挙げる。甲子園でプレーするためには小、中学生の頃から同じポジションの同年代に、どれだけ上手い選手がいるかを知ることが大切で、聖地に立つまでを逆算したり、良い選手のまねをさせたりするのは保護者のサポートが重要になると感じている。

日本ハム・近藤は横浜高入学当初、母親が自宅の千葉から毎日送迎

 渡邊さんも甲子園出場には家族の協力が不可欠と強調した。息子の佳明さんが中学生の頃は、横浜高の寮母をしながら練習や試合場所まで車で送迎していた。県外遠征の際は朝4時半の集合時間に合わせて、朝食や弁当を作っていた。

 寮母としても多数の甲子園球児を送り出している。家族のサポートが印象に残っている選手には、日本ハム・近藤健介外野手を挙げた。横浜高入学当時は寮に空き部屋がなく、自宅のある千葉から母親が車で毎日送り迎えをしていたという。渡邊さんは「横浜高校の野球部にくる選手たちを見ると、家族どころか親戚中でサポートしているケースもあります。家族は大変な面もあると思いますが、息子の頑張りを後押ししたいのだと思います」と語った。

 保護者としても、指導者や寮母としても甲子園球児を育てている辻監督と渡邊さん。貴重な経験談にイベント参加者からは「保護者目線での家族のサポートの話が腑に落ちました。実体験を語っていただき心に響きました」などのコメントが寄せられた。

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