捕球・送球でミス連発、逃した3連覇 元プロ助言が転機…星稜中の「焦りすぎ改革」

「全日本少年軟式野球大会」で優勝…星稜中が施した守備改革
日本一を掴んだ陰には、元プロOBの助言を受けた地道な“改革”があった。中学軟式野球の頂点を決める“中学生の甲子園”「第43回全日本少年軟式野球大会ENEOSトーナメント」は14日、横浜スタジアムで決勝戦が行われ、星稜中(石川)が南星中(沖縄)を9-0で破り、5年ぶり5度目の優勝を果たした。王座を奪還した星稜中だが、優勝に直結した守備の改革があったという。
星稜中は春の全日本少年春季軟式野球大会(文科杯)で3連覇を目指したが、準々決勝で宮崎梅田学園ベースボールクラブ(当時MIYAZAKI TAKAKURO)にタイブレークの末敗退。緊迫した場面の守備で打球処理を急ごうとしすぎるあまり、打球を弾くことや悪送球、握り替えのミスが生まれ失点し、敗退に繋がった。
夏に向けて守備の鍛え直しは急務だったが、大きな転機になったのが、星稜中OBで、巨人やヤクルトでプレーした北村拓己氏のアドバイザー就任だ。五田祐也監督は、「北村が来て守備の様子を見て『とにかく焦りすぎです』と言ったんです。もっと捕ってから歩いて投げていい。しっかり下半身を使って投げる意識がもっと必要ですと」と振り返る。
NPB1軍で内野の複数ポジションを守ったOBの言葉から、“焦りすぎ改革”が始まった。正面のゴロを捕球し、しっかり踏み出して一塁へ送球する、基本的なノックを地道に繰り返した。「サードは打球が強いからボールをもっと待ってもいい」「右足でタメを作ってバウンドを合わせて、左足を出しながら捕球して送球につなげて」と、ポジションごとや捕球動作まで細かい修正を施した。
元プロの金言は、選手たちの自主性も促した。三塁を守る本山倖太朗内野手(3年)は「北村さんの話を聞いたり動きを見たりして、『キャッチボールから下半身を使っていこう』と選手たちで話し合って決めました。春と同じ思いはしたくなかったので」と明かす。
OBの金言を実力に変え…見事掴んだ全国制覇

地方予選を勝ち抜き臨んだ全日本少年軟式野球大会では、北村氏の教えを遺憾なく発揮。三塁・本山や遊撃・室本怜皇内野手(3年)は三遊間の当たりや、人工芝の軟式球特有の跳ねる打球も難なく処理。深い位置からも一塁手の胸にピタリと投げる送球でアウトを積み重ねた。
また今年の星稜中は複数の選手が交代で出場するのが特徴だったが、準々決勝の明豊中(大分)戦では新藤蕾斗内野手(3年)、高田慶吾内野手(3年)、水田悠真内野手(2年)の3人が二塁を守り、無失策で勝利に貢献した。終わってみれば大会4試合で8人が内野を守り2失策と、守備の改革は成功したといってよいだろう。
「1年前はこんなチームになるなんて思いませんでした。春の敗退を受けて、日に日に自分たちで力をつけて、この大会でもよく成長しました。選手たちには良い経験になったと思います」と称える五田監督。北村氏のアドバイスも、ただ動きを真似ただけではない。指導を噛み砕き自分のものにし、努力で掴んだ頂点だった。
読んで理解したら、次は動画で習得する
中学生ら育成年代の野球指導に役立つ練習法や考え方を、実際の動きでも確認したい方は、First Pitchと連動している野球育成動画サービス「TURNING POINT」(ターニングポイント)をご活用ください。
通常は有料会員向けの指導ドリル第1話を、無料会員向けにも公開中です。さらに無料登録だけで、250本以上の指導・育成動画が見放題。メールアドレス・Google・LINEで30秒ほどで登録できます。
育成年代を熟知する指導者や元プロ野球選手など専門家70人以上が、打撃・守備・投球・走塁・体づくりまで、上達につながる練習法を動画で解説しています。
■TURNING POINTの特徴を詳しく見る




