
「MLB CUP 2026」で“真剣”な野球教室を行ったマック鈴木さん
野球ができる喜びや幸せを子どもにどう伝えるか――。8月1、2日に宮城県・石巻市民球場などで開催された、小学3年生から5年生を対象としたリトルリーグ硬式野球の全国大会「MLB CUP 2026」マイナー部門ファイナルラウンド。大会期間中は元メジャーリーガーのマック鈴木さん、斎藤隆さん、岩隈久志さんによる野球教室が開かれた。マック鈴木さんは「楽しいだけの野球教室」にはならない“真剣”な指導を徹底し、その意図を語った。
野球教室では、メジャー経験者である川崎宗則(現・栃木ゴールデンブレーブス)の守備を例に出しながら、「1・2・3・4」ではなく「1・2・3」のリズムで捕って握り替えて投げてほしいと伝えた。その後参加者がずらりと並び、ゴロ捕球と送球を実践。マック鈴木さんが認めるまで何度も繰り返し挑戦させた。
マック鈴木さんは野球教室の前に「MLB CUP 2026」マイナー部門の試合を観戦し、負けて涙を流して悔しがる選手たちを目の当たりにしていた。「『楽しいだけの野球教室』もいいのですが、せっかくなら上達する方法を覚えてもらおうと真剣に伝えました。何回もやらせる過程で、変わっていくことを実感してほしかったんです」。本気で野球に取り組む子どもたちと、本気で向き合った。
また、「日本はチームとしては国際大会で結果を残していますが、個々の力はもっと伸びる可能性があると思う」との考えも胸に秘める。日本の野球の未来を担う小学生年代に寄せる期待は大きい。
子どもたちに「野球ができる喜びや幸せを感じてほしい」

NPBを経ずにメジャーデビューを果たし、その後日本、メキシコ、台湾、ベネズエラ、ドミニカ共和国など世界中を渡り歩いて白球を追ったマック鈴木さん。野球教室の後の取材で「日本の子どもの印象」を問われると、「比べることではないと思う」とした上で、あるエピソードを語ってくれた。
「ベネズエラにいた時に、この子たちくらいの裸足の子どもが、ゴミ箱をあさって見つけたツナ缶を食べていたんです。将来の夢を聞いたら『メジャーリーガー』と答えました。野球をする環境に恵まれていない子でもメジャーリーガーを夢見ているのだから、環境が整っている日本の子どもはもっと(メジャー志向を)持っていいと思うんです」
小学生がこの話を理解するのは簡単ではない。それは分かった上で、「もっと親御さんに感謝してほしい。キャッチボール1つにしても、野球ができる喜びや幸せを感じてほしい」と願いを込めた。
ともに野球教室を行った斎藤隆さんも「野球ができる環境が世界中にはないということを、もう少し大きくなったら知って、その環境に感謝してほしい」と話した。世界を知る野球人だからこそ、世界最高峰の舞台を目指す若者を全力で後押しする。
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