WBC快投で「自信が確信に変わった」 メジャーからも熱視線…手応え掴んだ“希少球種”

更新日:2026.05.07

文:橋本健吾 / Kengo Hashimoto

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今年のWBCでブラジル代表として活躍したヤマハ・沢山優介投手

 大舞台で結果を残し、最高潮の状態で“勝負の1年”を過ごす。3月に行われたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)にブラジル代表として出場したヤマハの沢山優介投手。メジャーからも熱視線を浴びる最速151キロ左腕は「これまでで一番(プロに)行けるだろうという自信もある。日本しか考えていない」と、覚悟を示す。

 肉体的にも精神的にも成長できた貴重な1か月だった。4度目のブラジル代表として挑んだ大舞台。イタリア戦、イギリス戦の2試合に先発し、計8イニングを4安打無失点に抑える快投を演じた。チームは1次ラウンドで敗退したが、日本やメジャーのスカウトの評価は一気に上がった。

「シンプルに世界で通用するかしないかを知るいい機会だと思ったので、実際に投げてみて全然通用するなと思ったので、それがすごく自信に繋がって、こっちに帰ってきてからも自信を持って投げられていると思います。実際に抑えて結果を残したことで自信が確信に変わっていきますし、WBCで強心臓になった。あの舞台で自分のピッチングができたなら、もうどこでもできるだろうと思っているぐらいなので、精神的にも技術的にもレベルアップしたなと思います」

 静岡・掛川西から社会人の名門・ヤマハに入り、今年で入社5年目のシーズンを迎える22歳。最速151キロの直球にスライダー、チェンジアップ、カーブ、スプリットを操る本格派左腕が、WBCで最も手応えを掴んだのはチェンジアップだった。

「チェンジアップに関してはメジャーの打者にはすごく通用すると思っていたので、想像以上に効いているなという感じはあった。メジャーで落差があってブレーキの利いたチェンジアップというのはあまり見ないと思うので。球速は150キロ出るか出ないかでメジャーのレベルとしては低いですけど、球速差というのは結構大きかったかなとは思います」

ヤマハ・申原直樹監督「世界大会の一発勝負で、コントロールの大事さを学んできた」

WBCでの快投が大きな収穫になったと話す【写真:湯山慶祐】

 国際大会の長時間移動や時差といった過酷な環境下でも結果を残せた要因は、自身のコンディションを把握し、ベストの状態に持っていく調整力だ。高校時代までは“与えられた練習”をこなしていたが、アマチュア最高峰の社会人野球では自主性が最も求められる。プロ入りを目指している沢山の「意識改革」は年々、進化している。

「一番はコンディションのところです。体のどこが張っているのか、原因をしっかり突き止めてそこを治していく。難しくはないんですけど、意外と自分の体のことは分からない。トレーナーさんに聞いたり、ウエートトレーニングとかをやっていく上で気づいたりすることもあるので。そこから原因を追求して修正して、ピッチングフォームに繋げていくということをずっと学んできた。そうすることで調子の波が減りましたし、悪い時でもある程度の強さを出せるようになった」

 成長著しい左腕に申原直樹監督も「世界を見たことで成長した」と、変化を口にする。昨年までは試合中も自分のことで精一杯だったというが「チームを鼓舞する声の掛け方が、WBCに行く前と帰ってきてからでは全く違う。技術的な部分でも世界大会の一発勝負で、コントロールの大事さを学んできたと思う」と、チームを引っ張る存在になったと実感している。

 チームは昨年、日本選手権で優勝を果たし、今年は都市対抗、日本選手権連覇に照準を合わせている。「まずは結果を出さないとダメだと思う。都市対抗で本当に全部勝ってやるぐらいの気持ちで挑んで、ヤマハに貢献することがベスト。その結果、プロ野球という道も、もしかしたら近付くかもしれないと思うので、まずはそこをターゲットにして頑張りたいと思います」。圧倒的な成績を残し、悲願のドラフト指名を待つ。

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