
“2つの失敗”から得た教訓…今春に全国制覇した愛知尾州ボーイズ・藤川正樹監督
“2つの勇気”が日本一へと導いた。中学硬式野球の「愛知尾州ボーイズ」は今年3月、「スターゼンカップ 第55回日本少年野球春季全国大会」で悲願の初優勝を飾った。1回戦すら勝てなかった時期から、長年の試行錯誤を経て遂にボーイズリーグ日本一を成し遂げた理由は何か。First-Pitchでは小学生・中学生世代で全国制覇を成し遂げた指導者を取材。強さの裏には、変わり続けた藤川正樹監督の“指導観”があった。
愛知尾州ボーイズは、3月に行われた春季全国大会で初優勝を手にした。東海地区では屈指の強豪として通算優勝回数は80回を超える。しかし、藤川監督の指導方針は就任当初、今とは正反対だった。
かつては自らが納得できるまで、練習を重ねるタイプ。「練習は数多くやらないといけないと思い、夜の7時、8時まで練習し、練習試合の後にまた練習。自分中心で、これだけ練習をやらないと納得できない……そういう考え方でした」。
それだけ情熱を注いだが、成果には結びつかなかった。戦術や采配にも強いこだわりを持ち、エンドランやバントなどのサインを多用。選手がきっちりこなすことに喜びを覚えていたという。しかし、それでは勝てなかった。この時期の指導は「やらせる野球」が主だった。
変化の契機になったのが2013年。春夏連続で全国大会出場を果たし、強豪相手に善戦したものの、エースが序盤で疲れ切って敗戦。「夏に向けて練習量をものすごく増やしていました。だから選手も疲れ切っていたんです」と振り返る。
舵を切った「休ませる勇気」と「任せる勇気」

この経験を反省に、無条件に練習を積み上げるやり方を見直し、選手の疲労・心身のバランスを重視する方針へ舵を切った。さらに、選手に“任せる”意識が変化を加速させた。
「次のチームからは休ませる勇気を持つようにしました。後は、任せる勇気。早い段階でサインを出して仕掛けていたところを、子どもたちに任せる。要は打たせる。僕の中で動いてたのを『よし、任せたよ』ということで、打席でも落ち着いて投手と対戦できるようになりました」
かつて自ら行っていた“仕掛け”を選手に託すことで、判断力や実戦感覚を育てることを目指した。その結果、チームに「落ち着き」と共に「選手自らが考えて戦う力」が芽生えたという。
「やらせる野球から自主性を重んじる考え方にしたことで、練習してきた成果を発揮できるようになった。それが一番大きいかなと思います」
練習量重視、采配主導という過去の指導から休養の導入、任せる采配、自立を重んじる指導へとシフトした藤川監督。こうした変化が愛知尾州ボーイズを“地域の強豪”から“全国の強豪”へ、自立した集団へと成熟させた。
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