平日練習は廃止、対話は1対1で 震災の苦難経て復活…76歳監督、熱血指導からの“脱却”

更新日:2025.08.12

文:片倉尚文 / Naofumi Katakura

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浦安シニアは11年ぶり出場の日本選手権で4強入り…優勝の世田谷西と激闘

 8月1日から6日まで行われた中学硬式野球「エイジェックカップ第53回日本リトルシニア日本選手権」は、世田谷西シニア(東京)が3年連続7度目の優勝を飾った。その“絶対王者”を追い詰めたのが、11年ぶりに出場した浦安シニア(千葉)だった。準決勝でシーソーゲームを繰り広げた末に6-7でサヨナラ負け。躍進の裏には、芝崎義男監督の柔軟な選手指導があった。

 11年ぶり大舞台で、浦安シニアが旋風を巻き起こした。1回戦で白山シニア(石川)を10-3で撃破すると、2回戦は中野シニア(長野)に5-4で競り勝ち、準々決勝は秦野シニア(神奈川)に5-1で快勝。準決勝でも世田谷西シニアと互角の戦いを演じた。

 指揮を執るのは76歳の芝崎監督。コーチ時代には巨人・阿部慎之助監督も指導した。1994年に監督に就き、2000年の第28回大会で全国制覇を飾っている。「今年は全国優勝した時に匹敵するチームでした」と振り返る。

 練習環境は決して恵まれていない。2011年3月に起きた東日本大震災の影響で練習グラウンドが使えなくなった。以降は浦安市運動公園内にある「舞浜サブグラウンド」がメインとなり、同公園内にある軟式球場を週に1回、硬式球場を月に1回程度使用している。「もう少し使わせていただけると大変ありがたいのですが……」と苦笑する。

モットーは文武両道…受験勉強で3年生3人が“欠場”

浦安シニアの芝崎義男監督【写真:片倉尚文】

 かつては熱血漢だったというが、時代に合わせて指導スタイルを変化させた。平日練習を5~6年前に廃止。モットーは“文武両道”で、今回の日本選手権に3人の3年生が受験勉強に専念するため参加しなかった。「指導者も変わっていかないと……今は怒ることもなくなりました」と語る。

 選手とのコミュニケーションにも工夫を凝らす。注意する際は、監督室に呼んで必ず“1対1”で行う。「今はみんなの前で注意すると、シュンとしてしまう子が多いですから」と実感を込める。

 こうした取り組みは選手やその保護者の共感を呼んでいるようだ。今年の3年生は小学校時代に浦安選抜に選ばれた選手が7人。有力選手が集まるようになった。結果、春の選抜大会に続き、春夏連続で全国大会に出場。これも11年ぶりのことだった。1、2年生も有望選手が多いという浦安シニア。今後も躍進が期待される。

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