
滋賀・多賀少年野球クラブは年少から小学6年生までを学年別で指導
保護者に負担をかけさせないのも、少年野球指導者の役割だ。所属する選手が130人を超え、全国大会優勝3度を誇る屈指の強豪チーム、滋賀・多賀少年野球クラブの辻正人監督が15日、埼玉、東京を拠点にスクールを展開する「フルスイングベースボールスクール」に向け、オンライン講習会を行った。
クラブチームも運営している同スクールは、辻監督が行う「学年別指導」について興味津々の様子。多賀少年野球クラブは年少から小学6年生までが在籍し、休日練習は午前8時30分から午後7時までを学年別で分け、辻監督と5人のコーチ陣が指導に当たる。
肝となるのは、年少~小学1年生のクラスを午前11時30分~午後1時の時間帯で練習させているところだ。
「幼児から1年生は、8時30分から練習することは難しいです。お母さんが起こすことすら難しい。まだ学校にも行き慣れていない子たちがちょうど起き出して、万全になる時間帯に90分だけ練習しています」
午前8時30分から11時30分までが2、3年生。午後1時からは指導陣を分け、4、5年生は午後5時まで、6年生は午後7時まで練習を行う。6年生はやや終了が遅くなるが、5年生以下が帰宅以降はグラウンド全面を利用して練習できる。
2~6年生はお昼をまたがずに練習をすることで、保護者がお弁当を作らずに済む配慮がされている。
「幼児から1年生も11時半から午後1時なので、練習が終わってから昼ご飯を食べるくらいの時間帯になります。運営側として、お母さんにどれだけ“お弁当を作らせないか”ということを考えながらやっています」
長時間拘束をしないことで質を高め「子どもたちに時間を返せる」
さらに、チーム運営で大切にしているのが「全スタッフが全選手を見ること」。そのためにも「学年をあまり重ねて練習しないこと」を心がけているという。
「例えば、40人の子どもを1日8時間練習させるのと、午前中は20人にして4時間、午後に残りの20人を4時間にしても、練習の質は絶対に変わらないし、もしかしたらいい成果が出るかもわからない。お母さんもお弁当を作らなくていい。フワッとした練習で8時間拘束するのではなく、ぎゅっと間を空けずに4時間にすることで、子どもたちに時間を返してあげることもできます」
2年生からは親が付き添わなくてもよいとしているが、指導者たちは決して多くはない人数で丸1日をかけて子どもたちを見ているため、体調の変化などに気づいてあげられないケースもあるという。そのような時のために、保護者の力を借りて「見守り当番」を置いている。
「ウチは保護者が練習に付き添わずに帰ってもらっても全然構いません。でも、見守り当番がいるからこそ帰ることができる。保護者には当番の必要性をきちんと語ってから、2か月に1回の当番をやってもらうようにしています」
無駄は省き、必要だと思うものは積極的に取り入れる。辻監督は指導者として日々アップデートを重ねることに労を惜しまない。多賀少年野球クラブに選手が集まり、全国で結果が出せるのもうなずける。
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