
多賀少年野球クラブ辻監督 野球初心者への投げ方指導に重点
「とりあえずキャッチボールしよう」のスタートが、後悔を生むかもしれない。日本一を経験し、園児から小学6年生まで約100人の選手が所属する滋賀・多賀少年野球クラブの辻正人監督は「投げ方」に重点を置いて指導する。少年野球34年の指導歴からたどり着いたのは、リリースの瞬間から戻って教える指導法だった。
チームを率いて今年で34年目の辻監督は、これまで22人の甲子園球児を輩出してきた。「小学生の甲子園」と呼ばれる高円宮賜杯全日本学童軟式野球大会には毎年のように出場し、優勝も果たしているが、選手に対して、特に大切にする指導が「投げ方」。チームに入ったばかりの野球初心者には、段階的にポイントとなる体の使い方を教えている。
「試行錯誤して一番簡単できれいに投げる方法を研究した結果です。投げ方はクセがついたら修正が難しくなります。アバウトに、とりあえずキャッチボールをしようというのは変なクセがつく危険があります」
まず、リリースの動きから選手に伝えていく。足を肩幅よりも広めに開き、右投手であれば、左足の爪先を捕手の方へ向ける。グラブは腰につけ、球を持った右腕は肘を曲げて耳の後ろの位置にセットする。その格好から左の肩を軸にして、右肩が左肩を追い越すイメージで上半身を回転させる。
ダーツ投げに注意 「腕を振るのではなく上半身を使って投げる」
胸を捕手の方に向けてダーツのように球を投げる初心者は少なくないが、胸は三塁側、左肩を捕手に向けて立つ。辻監督は「腕を振るのではなく、上半身を使って投げます」と説明する。
リリース時の体の動きが身に付いたら、次は右腕を真っ直ぐ伸ばす形を付け加える。最終的には左足を上げる動きまで投球動作を巻き戻しするように、重要なポイントを覚えていくのが辻監督の指導法だ。
肩や肘に負担がかからない投げ方を身に付ければ、怪我のリスクを抑えられる。また、一度体に染みついた動きを修正するのは時間がかかる。だからこそ、辻監督は野球を始めたばかりの時期に投げ方の指導に力を入れている。
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