那須事務総長は「子どもたちの対応力に驚きましたよ」、現場にも変化

 ただ、子どもたちの順応性は大人の想像を超える。木製バット採用から半年経つと、バットの芯で捉える選手が増え、打球の飛距離が明らかに伸びていた。那須事務総長は「子どもたちの対応力に驚きましたよ」と話す。

 チームを指揮する指導者たちにも、リーグの考え方が浸透している。11月に予定されている3年生最後の大会「関東地区秋季コルト選手権大会」では当初、金属バットが使用される予定だったが、監督側からの要請で木製バットに変更された。

 不安視されたコスト面も、那須事務総長は「問題ないのではないか」とみている。400本製造した木製バットのうち、折れたのは20本。今後は野球用品メーカー「美津和タイガー」と相談し、グリップテープを長く巻いた折れにくいバットの開発を進めていくという。

 また、9月からはより折れにくい竹製のバットも導入した。美津和タイガーから日本ポニーベースボール協会が購入し、ポニーリーグ加盟チームに1本4000円で販売すると、200本が1週間で完売した。

 今秋の1、2年生を対象にした大会では、本塁打の数は例年の1.4倍に増えている。バットの芯に当てる技術が向上している証と言える。那須事務総長は「恒常的に使うことでレベルが向上し、バットもより折れないようになると思います」と語る。木製バットは芯を外れるとボテボテの内野ゴロになるため、内野安打を防ぐために守備力も高まっているという。ポニーリーグの取り組みが中学硬式野球の“定説”を変えていく。

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