カテゴリーを超えた交流で選手も指導者も成長 野球界にはないサッカー界の“常識”

文:間淳 / Jun Aida

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大学サッカー界けん引する明大・栗田大輔監督は選手交流のメリット実感

 少年野球や中学、高校野球に携わっていると、他の競技の環境が見えてこない一面がある。今回、First-Pitch編集部では、サッカー界の有識者への取材から、野球界での疑問や課題を考える。第1回は、数々のタイトルを獲得し、プロ選手も多数育てている明大サッカー部の栗田大輔監督にカテゴリーを超えた選手の交流について聞く。サッカー界では一般的な中学と高校、高校と大学の交流は、双方の成長につながると話す。

 野球界とは違い、サッカー界では中学生と高校生が練習試合をしたり、中学生が高校の練習に参加したりするのは一般的だ。明大サッカー部の栗田監督は「指導者同士が連絡を取って、中学と高校、高校と大学というように練習試合を組むなど交流があります」と話す。

 栗田監督は2019年に全日本大学サッカー選手権など、トーナメントの主要5大会全てで優勝するなど、2015年の監督就任から現在まで10以上のタイトルを獲得している。輩出したプロ選手はドイツでプレーする室屋成選手ら60人を超え、近年の大学サッカー界をけん引している指導者だ。

 これまでの指導経験を踏まえ、中学生が高校生と試合をするメリットは大きいと考えている。カテゴリーが上の選手の強さや速さを肌で知ることで、自分の現在地や課題、今後のビジョンが明確になる。栗田監督は「憧れの選手と同じピッチに立つだけで、モチベーションはアップします。向上心がある選手は、技術を習得しようと高校生の動きをずっと見ています」と語る。

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