中学硬式強豪の“脱落なき”トレーニング術 「一律メニュー組まない」ための明確基準

文:間淳 / Jun Aida

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全国制覇5度、取手リトルシニアを率いる石崎学監督はトレーナーが本職

 茨城県にある中学硬式野球チームの強豪・取手リトルシニアを率いる石崎学監督は、トレーナーとしても25年の経験を持つ。チームのトレーニングメニューも組んでいるが、全ての選手に一律の負荷や回数を課さない。個々の選手の体重が負荷を決める基準となり、トレーニングは「他人と競争するものではない」と伝えている。

 石崎監督は取手リトルシニア立ち上げの2007年からチームを指揮し、今までに全国制覇を5度成し遂げている。指導者としての実績は十分だが、自身について「本職はトレーナー」と話す。茨城県取手市でトレーニングジムを運営し、高校球児を中心に幅広い世代の選手たちをサポートしている。

 中学硬式で頂点に立つチームのトレーニングと聞くと、相当ハードな内容を想像する人が多いだろう。だが、取手リトルシニアでは3学年で100人を超える選手のうち、1年間でチームを離れる平均人数は2、3人ほどしかいない。その理由は陸上など他の競技に移ったり、家庭の事情で野球を続けられなくなったりするもので、トレーニングがきつくて体力的についていけなくなる選手はいないという。石崎監督は、こう話す。

「うちのチームはセレクションがないので、希望すれば誰でも入れます。チームに入ってきた時点で選手の技術や体格に差はありますが、うまい選手はトレーニングの負荷を上げるわけではありません。1年生が2年生と同じメニューをいきなりやったら大半が辞めると思いますが、選手が気付かないくらい少しずつ負荷を上げています」

数字は指導者と選手のみ把握「他人と比較や競争する必要はない」

 基本的なトレーニングとして知られているスクワットやランジは、自体重の負荷だけでスタートする。そこから少しずつ、10キロのバーベルをかついだり、15キロのウォーターバッグを持ったりして負荷をかけていく。

 大切なのは、選手の体重を基準に負荷を決めること。石崎監督は「成長期の中学生は体格の差が出ます。体重が50キロと70キロで選手に違いがあれば、トレーニングが異なるのは当然です。全ての選手に対して“何キロの重さを何回”という一律のメニューは組みません」と説明した。

 基準は個々の選手の体重であり、比較するのは過去の自分になる。石崎監督はトレーニングに関する内容や球の回転数など、様々な数字を記録している。だが、その結果を一覧にして全選手に見せることはない。記録は選手自身と指導者が把握すれば十分。目的は1か月前や半年前からどれだけ成長したのか、課題はどこにあるのかを知ること。「他人と比較や競争する必要はない」と石崎監督は考えている。

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