球速アップにつながる「ドッジボール」投げ 体全体を大きく使って“NG動作”を改善

文:間淳 / Jun Aida

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野球アカデミーを運営…元甲子園球児の内田聖人氏は最速155キロを誇る

 投球フォームを修正するには、理想的な動きが自然に身に付くトレーニングが有効になる。都内にある野球アカデミー「NEOLAB」で、小学生からプロまで幅広く指導している内田聖人さんは、小中学生のフォーム改善にドッジボールを活用している。速い球を投げる体の使い方を覚え、怪我のリスクを抑える目的がある。

 現役時代は投手だった内田さんは早実で甲子園に出場し、早大、JX-ENEOSで野球を続けた。当時の球速は150キロだったが、野球の指導法やトレーニング法を追求し、引退後に155キロを計測している。

 内田さんが運営する野球アカデミー「NEOLAB」に通うのは、球速を上げたい選手が特に多い。15日に開催された野球育成技術向上プログラム「TURNING POINT」のオンラインイベントで講師を務め、球速アップのために重視しているポイントの1つに「肘先で投げないこと」を挙げた。小、中学生の指導ではドッジボールを活用しているという。

「野球ボールと違って指先で握れない大きさのため、速い球、強い球を投げるには体全体を大きく使います。肘先や指先で投球しないように指摘するより、自然とエラー動作が改善したり、結果的にクセが直ったりするトレーニングを取り入れています」

球速アップにつながる…全力で投げる習慣

 ドッジボールを全力で強く投げる動きも投球に生きるという。内田さんは小中学生に限らず、高校生を指導する中でも「全力で投げられない投手が多い」と感じている。野球は練習時間が長い傾向にあるため、無意識に力をセーブする習慣がついている可能性を指摘する。

「なぜ自分自身が速い球を投げられたのか考えると、100%の力で投球できたことが要因の1つです。小さいうちから思い切り投げるクセを付けておくことは大事になります。肩や肘に負担がかかるフォームで思い切り投げるのは怪我のリスクがあるので、指導者や保護者のサポートも必要です」

 野球以外のボールを投げるトレーニングは、上のカテゴリーにもつながるという。小中学生の年代は神経系が発達する時期で、体の使い方や動きのバリエーションを増やす「ゴールデンエイジ」と言われている。この時期により多くの動きを身に付けた方が、体の成長などによってフォームを修正する時に順応しやすくなる。野球以外の用具や動きにも球速を上げるヒントがある。

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