
過去4年で全国舞台へ4度…長崎ポニーがキャッチボールで意識する「4つのポイント」
ポニーリーグの強豪は、キャッチボールで大きく4つのことを意識している。中学硬式野球の「長崎ポニーベースボールクラブ」は、2022年4月にチームを創設。間もなく、活動5年目に突入する。過去4年間で全国大会に4度出場し、最高成績は3位。創設初年度から全国舞台に導いた松尾大吾監督が、キャッチボールで選手に指示している内容を明かした。
「キャッチボールは捕る、投げるといった野球の多くの要素が入っています。中継プレーで絶対に必要となるのが球の握り替え。その練習がキャッチボールでできるんです。捕ってから、ゆっくり握り替えるのはもったいない。ノックは数が限られるのでキャッチボールで30~40球、素早い握り替えを毎回やると実戦に生きてきます」
チーム全体で意識するのは4点。
1:低く強い球を相手の胸に正確に投げる。
2:送球が左右にそれた場合は正面に入って捕球する。
3:ショートバウンドしそうな球は前に出て必ずノーバウンドで捕る。
4:捕球したら実戦同様に素早く握り替えてステップを踏む――。
ステップを踏んで投げる体勢に入るまでが、一連の流れとなる。
1や2は多くのチームがやっていることだが、3に関しては何も言わない指導者もいれば、あえてショートバウンドで捕球させ、ハンドリングの練習を重視する指導者もいる。そんな中で、松尾監督には「打球に対する一歩目の意識づけをさせる」という狙いがある。
「キャッチボールを30球やれば、30球も一歩目の練習ができる。一歩目の感覚が養われれば、どんな打球にも素早く反応できるようになる。そうなればショートバウンドやワンバウンドは捕れるようになるはずです」。瞬時の判断で前に出て、ノーバウンドで捕る。ライナーキャッチの練習も兼ねるのである。
キャッチボールは「守備の全ての要素が入っている」

4は社会人野球の強豪、三菱重工長崎での現役時代にもチーム全体で取り組んでいたことだと振り返る。守備練習のノックで握り替えの動作を行うのは、外野からの中継に入る一塁手や二塁手、三塁手、遊撃手に限られ、回数も多くない。ただ、実戦では握り替えが必要なシーンは何度もある。
長めにノックの時間を確保しても、握り替えの練習はそれほど多くならない。ならばキャッチボールを有効活用すればいい。漠然と投げて捕るだけではなく、捕ったら素早く握り替えてステップを踏む。その積み重ねが、実戦での結果につながっていくだけに「守備の全ての要素が入っているので、キャッチボールは一番大事にしています」と力を込めた。
細かいこだわりもある。試合では内野守備でトスする場面も出てくるため、キャッチボールはまず、正面からのトスとバックハンドトスの練習から始める。次に両足を左右に並べて動かさず、上半身だけを使って短い距離で投げ合う。そうやって体の使い方を意識してから徐々に距離を伸ばして、握り替えまで意識した通常のキャッチボールを行う。
遠投はなるべくさせないようにしている。「しっかり遠投をやらせるチームもあるんでしょうけど、僕はあまりやらせません。肩や肘を含めて体がまだ出来上がっていないので、思い切り投げてしまうと一発で痛める子もいる。ある程度、骨格ができてからやる方がいいと思います」。体の使い方が未熟な場合もあり、腕力だけで投げようとして肩や肘を痛めるケースもあり、そこは慎重に見極めている。
キャッチボールは投げて肩を温めるだけが目的ではない。捕球、握り替え、ステップ。さまざまな守備の練習になることを意識して取り組むと、その先の上達につながっていく。
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