「連盟無所属」のメリットとは? 過密日程の回避も…親子のニーズに合う少年野球運営

令和の時代に合った新しい少年野球チームの形とは
小学生の野球においては、試合の連続による“過密日程”や保護者の負担軽減は大きな課題でもある。その中で、あえて「連盟に無所属」という形をとり、子どもの成長を優先するチームの事例もある。現代のニーズに合った新しい環境作りを紹介したい。※情報は取材時
・勝利至上主義や過労から子どもたちをどう守るか。
・学習塾や他の習い事と野球の両立は可能か。
・お茶当番など保護者の負担をどう減らせるか。
千葉県の「流山スターレイズ」は、勝利至上主義や年間を通じた試合の“過密日程”に疑問を抱いた指導陣によって、2023年に創設された。過密日程による肩肘の故障を防ぎ、子どもたちが笑顔で取り組める環境を整備。お茶当番などの保護者の負担をなくし、罵声怒声も完全に排除した。練習ではウオーミングアップや約20種類のキャッチボールに多くの時間を割き、上の年代でも通用する基礎技術の習得を重視。連盟に所属しないため主要大会には出られないが、複数のオープン大会に参加して経験を積む。この方針が共感を呼び、創部から着実に部員を増加させたという。
東京都で活動する「BIGベースボールクラブ」は、元ヤクルトの上野啓輔さんが運営幹部を務める2019年創設のチーム。中央区や江東区といった中学受験が盛んな地域柄を考慮し、基本的に週末1回の活動とし、参加自由型のスタイルを導入した。塾や他の習い事のための欠席や途中参加も可能だ。連盟に無所属である理由は、審判の派遣など保護者の負担が増え、そうした地域のニーズに合わなくなるためだという。連盟所属でなくても出場できる大会に焦点を絞り、練習試合では全員出場を基本とすることで、子どもに「野球を諦めさせない」環境を構築している。
2021年創部の広島県「福山ウエスト野球クラブ」は、小中一貫のチームで、小学生は軟式で連盟無所属、中学生はポニーリーグで活動する。暴言や強制的な食育といった学童野球にはびこる昭和体質に違和感を覚え、まずは小学生が全力で野球を楽しめる環境を構築した。土日祝日の半日のみの短い全体練習とし、自主性を促す。お茶当番などの雑用をなくして共働き家庭に配慮し、出欠管理もアプリで行う。全員に試合の出場機会を与え、地元の整形外科と連携して怪我予防の検診も導入した。子どもたちの輝かしい未来を大切にする姿勢が評価されている。
全国大会を目指して切磋琢磨するのも大事だが、従来の慣習にとらわれない運営のチームが増えることは、野球人口を増やすことにもなる。柔軟な選択肢の提示が、子どもたちの良いスポーツ体験につながるはずだ。
・オープン大会を活用しつつ、勝利至上主義や過密日程から脱却する。
・参加自由型の運営を導入し、他の習い事との両立を図れるようにする。
・活動を短時間にし、当番や審判派遣などの保護者の負担を減らす。
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