
全日本リトルリーグ野球選手権で初優勝を目指した千葉リーグ
約束の優勝に、あと一歩届かなかった。少年硬式野球リトルリーグメジャー部門の日本一を決める「文部科学大臣杯JA共済トーナメント 第60回全日本リトルリーグ野球選手権」は19日、千葉県成田市のナスパ・スタジアムで決勝戦が行われ、千葉リーグ(東関東連盟)は城東リーグ(東京連盟)に延長8回の激闘の末、5-22で敗戦。2度目の出場で初優勝はならなかった。
「最後にあと一打が出なかったというところですね。でも、選手からも打つぞ打つぞっていう気持ちが伝わってきたので、本当によく頑張ったなと思います。試合ごとに粘り強さを見せてくれましたね。最後まで諦めない姿勢を見せてくれましたし、そこは強くなったなと思います」
石井勝彦監督は努めて冷静に振り返った。4回に先制の満塁本塁打を浴び、大きな4点のビハインド。それでもその裏、林迅之介投手の中前適時打などで2点を返した。5回には小川哲央内野手の右翼線適時三塁打と土門湊外野手の中前適時打で2点を奪い同点。優勝はあと一歩で手が届くところまで来ていた。
6回は2死一、二塁とサヨナラ機を築きながら得点できず延長戦に突入。タイブレークの7回に1点を勝ち越されたが諦めずにその裏に再び追いついた。だが、8回に強打の城東打線が火を噴き、守備のミスも重なって一挙17失点。延長に入ったことで投手陣のやり繰りが苦しくなり、最後の最後で力尽きた。
チームは背番号「6」の正遊撃手である小俣大空内野手が、大会前の練習中に左鎖骨を骨折。優勝チームは8月に米国ペンシルベニア州ウィリアムズポートで開催されるワールドシリーズに出場できる。小俣も「あと2週間で完治します。アメリカの大会には間に合います」と話しており「優勝してアメリカで一緒に戦おう」がチームの合言葉になっていた。
練習サポート、仲間に助言…ベンチにかけられたユニホーム

小俣は試合前のシートノックで石井監督に球を手渡すなど、可能な限り練習をサポート。チームメートにも「少しでも力になりたい」とアドバイスしていた。大会規定でベンチ入り選手は指名打者などで全員出場しなければならないため、まだプレーできない小俣は背後から応援。ベンチにかけられた背番号「6」のユニホームは風で揺れながら、仲間を後押しした。
午前中に茨城県稲敷市で行われた埼玉武蔵リーグ(北関東連盟)との準決勝では、4-5の6回2死一、三塁から4番の齋藤悠世捕手が逆転サヨナラ3ラン。劇的な勝利で決勝に進出し、決勝でも小俣の必死の応援を受けながら最後まで食い下がったが、城東の底力に屈した。
「小俣も怪我が治ったらアメリカに行って一緒にやろうと、みんなで団結していたんですけど、最後は力及ばずでした」と石井監督。それでも「結果的に大差がつきましたけど、7回まで城東さんに負けないくらい力を発揮できたんで、良かったなと思います」とナインの奮闘を称えた。
試合後の表彰式。小俣は背番号「6」のユニホームに袖を通し、仲間とともに銀メダルを受け取った。質問には「はい」と小さくうなずくだけで笑顔はない。ただ、涙も見せない。悔しさを隠しながら気丈に「ありがとうございました」と記者に頭を下げ、プレーできなかった決勝グラウンドを静かに後にした。
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