
全日本リトルリーグ選手権を制した城東リーグ
伝統の強打が最後に大爆発した。少年硬式野球リトルリーグメジャー部門の日本一を決める「文部科学大臣杯JA共済トーナメント 第60回全日本リトルリーグ野球選手権」は19日、千葉県成田市のナスパ・スタジアムで決勝戦が行われ、城東リーグ(東京連盟)がタイブレークの延長8回に一挙17点の猛攻。千葉リーグ(東関東連盟)を22-5で下し、2年連続の日本一を達成した。
「最後はちょっと取り過ぎですけど、ウチのチームらしさが出たと思います。バッティングは一番鍛えてきた部分です。底力を見せてくれました。最後にいい結果が出て良かったです。本当に感無量です」
狙って獲りにいった連覇。竹田正紀監督はそう言って安堵の笑みを浮かべたが、決勝は苦しい展開だった。4回に矢部雄之介捕手の満塁本塁打で4点を先制。もう一つの自慢でもある層の厚い投手陣でリードを守り切るかと思われたが、4回に2点を失うと、5回途中から満を持して投入したエースの矢澤天靖投手もつかまり、同点に追いつかれた。
6回は2死一、二塁とサヨナラ負けの大ピンチ。ここは矢澤が踏ん張り、無死二塁から攻撃が始まる延長タイブレークに突入した。7回に1点を勝ち越しも、その裏に1点を返され再び同点。「暑さもあって集中力が少し切れてしまった部分がある。7回で決まったと思ったけど、踏ん張れなかった」。そこで指揮官はもう一度ナインを鼓舞した。
「選手がベンチに帰ってきた時に『もう最後ここだぞ』と言いました。天国か地獄かじゃないですけど、笑うか泣くかあと一つ。『ここが踏ん張りどころだから』って声かけて、結果としてよく打ってくれました」
激闘に決着がついたのは8回だ。無死一、二塁から弓取大我外野手の右翼線三塁打で2点勝ち越し。井島慎之助内野手が中越え適時二塁打で続いた。さらに横手陽登捕手が中前打すると、もう止まらない。相手のミスも絡み、打者21人攻撃で一挙17得点。勝負を決め、東京北砂として出場していた2014、2015年以来となる連覇を達成した。
日本ハム・清宮、DeNA・度会らを輩出

日本ハム・清宮幸太郎内野手やDeNA・度会隆輝外野手らを輩出した強豪リトルは、伝統的に打撃が強い。その理由を、竹田監督は「北砂の歴史がある中で、練習方法は変わらず引き継がれている。とにかく速い球に対応できるようにやっています」と説明する。打撃練習で投手は通常の位置より3〜5メートル前から投げる。マシンは球速を110〜115キロに設定し、こちらも通常の位置より少し前の位置に置くという。
「全国大会はトップクラスの球が速い選手が多いので、速い球に対応できる練習ばかりしてきました。ストレートさえ打てれば、変化球はどうにかなるかなと思っています」。その積み重ねが、決勝での超ビッグイニングにつながったのである。
少年野球人口の減少による影響などもあり、東京北砂リトルは全国大会には近年「城東リーグ」として参戦。城東として3年連続3度目の決勝進出だった。2年連続の日本一を成し遂げ、8月に米国ペンシルベニア州ウィリアムズポートで開催されるワールドシリーズに出場する。
清宮を擁した2012年を含め、過去4度の世界一を経験。「昨年は世界に行って負けて帰ってきたので、今年は忘れ物を取りにいく。世界一を目指して頑張りたいなと。投打がかみ合っていけば、いけると思います」。投手の駒も豊富で「安心して送り出せている」と自信は膨らむ。安定した投手力と伝統の強打を武器に、今夏は5度目の世界制覇へ挑む。
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