「本塁打を打ちたい」は本当の目標か 元プロが直面…“親子のズレ”を防ぐヒアリング術

文:First-Pitch編集部

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ハム&燕でプレー…現在はスポーツメンタルコーチとして活躍する今浪隆博氏

 保護者や指導者が抱える悩みのひとつに、子どもとの“目標のズレ”がある。良かれと思った声掛けが、子どもの可能性を狭めているかもしれない――。日本ハムとヤクルトで計11年間プレーした今浪隆博氏は、現役引退後に学んだスポーツメンタルの観点から、目標設定に必要な保護者と子どものコミュニケーション術を伝えている。【記事下の動画を参照】

 目標を立てる際、保護者と子どもの思いにズレが生じているケースは多い。今浪氏は、母親が「もっともっと、ホームランを打ちたいんだよね」と問いかけ、子どもが頷く場面に遭遇した。ところが、後に「どういうバッティングをしたいの?」と本人に聞くと、「僕はヒットを打ちたいんだ」と返ってきたという。保護者の期待が子どもの本音を隠してしまう現場に直面したのだった。

 大切なのは、子どもが自分で考え、どういった選手になりたいのかを明確にすること。年齢的に難しい場合は保護者がサポートし、理想の姿を整理した後に、紙に書き出す方法が良いという。頭の中で考えるだけではなく文字にして可視化することで、目標に向けた自分自身の理解も深まっていく。

 対話において最も大切なのは信頼関係だ。今浪氏は相手に質問する前に「まず自分から自己開示していくことを心がけている」という。保護者も同様に、いきなり答えを求めるのではなく、自分自身のことを先に話すことで、子どもが本音を語る環境を作ることができる。一人一人が何を感じているかを聞き取ることから始めたい。

「僕はこういう選手なんです」と、自分で自分の可能性を閉ざしてしまう子どもは多い。そうした言葉が出た際は、理由を聞くことから始めるのがポイントになる。意識のズレをなくし、適切なコミュニケーションを取ることができれば、子どもは自ら掲げた目標に向かって、迷いなく野球に取り組んでいくはずだ。

【実際の動画】子どもとの“意識のズレ”をなくすには 保護者に必要なコミュニケーション術

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