「野球ノート」を継続的に書かせるコツは? 利点多数も…選手の意欲削ぐ“NGワード”

野球ノートを書くことで鍛えられる“4つの力”とは
2026年がスタートし、チームとしても選手としても、新しく目標を設定し、取り組みをスタートさせる時期だ。その際、選手の頭の中や日々の練習を“見える化”すると、課題が整理され、次に取り組むべきこともはっきりしてくる。その“見える化”を手助けしてくれるのが、野球ノートだ。活用のために大切なポイントをまとめてみた。
いざ野球ノートを書こうとしても、まず何から書いていいかわからない子もいるだろう。最近では様々なメーカーから多様なタイプが販売されており、「今日できたこと」「監督からのアドバイス」「次に挑戦したいこと」など、質問形式にそって書き進められるものが多く、小学校低学年でも無理なく続けられる構成になっている。
また、小学生に多い大きめの文字でも書ききることができるA4サイズや、いつでも持ち歩けるポケットサイズのミニノート、さらにはルーズリーフタイプもあり、試合の写真やスコアなども一緒にファイリングすることで、自分だけの“オリジナルノート”を作って楽しむこともできる。
小学4〜6年生(U10-12世代)に特化した「ジュニアアスリートノート」を企画販売している、株式会社タニシ企画印刷(広島市中区)代表取締役の田河内伸平さんは、野球ノートの大切さについて、「自分の考えを文字にして書き出すことで、頭の中が整理されて、具体的に次にやるべきことが見えてきます」と話し、考えを言語化することが次の行動への第一歩になるという。
田河内さんが同ノートを企画する上で、必ず入れたいと思ったのが、目標達成に向けてやるべきことをシートに記入する「マンダラチャート」。ドジャースの大谷翔平投手が花巻東高時代に取り組んでいたことで有名だが、通常9×9の81マスで構成されるチャートを埋めるのは、かなり大変な作業だ。そこで一般社団法人マンダラチャート協会の協力を得て、小学生でも取り組みやすい5×5の25マスに改良し、ノートの最初にやるべき作業とした。また、「ジュニアマンダラチャート」の部分は切り取ることができるため、いつも目に見えるところに張り出すことで、意識付けとモチベーション向上につなげる工夫もしている。
「まず大切なのは目標を設定すること。目標が明確になることで、『そのために何をすべきか』を自ら考え、主体的に取り組めるようになります。ただこなすだけの練習から、自ら考える野球へと変わっていきます。“考える力・言語化する力・習慣化する力・気づきの力”という4つの力が鍛えられることが、野球ノートを書く、大きな意味だと思います」(田河内さん)
野球ノートは選手が主体的に書いてこそ意味をなす

そして、野球ノートを続けるうえで最も重要となってくるのは、指導者や保護者の関わり方だ。
あるチームでは、選手のモチベーションが上がればと考え、ノートに書いた内容によって指導者が評価点をつけていたところ、子どもの目的が「高い点数をもらうためには何を書けばいいか」という認識となってしまい、翌年から評価点はつけなくなったという。
また、子どもの野球ノートをみて、保護者がつい言ってしまいがちなNGワードは、「字が汚い」「漢字を使いなさい」「これだけ?」など内容以外の指摘だ。これを言い出してしまうと、さらに子どものやる気は一気に急降下してしまう。
田河内さんは、「保護者の姿勢で大切なのは、“続けることを応援すること”です。内容の良し悪しを評価したり、書くことを強要したりすることはNG。短い一言でもいいし、例えばイラストでも構いません。書いたことをほめてあげてほしいです」と話し、ジュニアアスリートノートの最初のページにも、「ノートに向かったという行動そのものを承認してください」と保護者向けにメッセージを添えている。
昨年末の「NPBジュニアトーナメント」で北海道日本ハムファイターズジュニアを率いた吉田侑樹監督(元日本ハム)も、「強制させてしまうと、ただ書くことに意識が向いてしまう。提出するために書くのでは意味がない。チームで強制するのではなく、書きたい子が書くようにするといい」と、選手が主体的に書いてこそ本来の意味をなすと指摘していた。
毎日書けなくても、毎週末きちんと書けなくてもいい。何より大切なのは、子ども自身のペースを尊重すること。たとえ短い一言でも、自分の考えを書き出す行為は、それが続けば続くほど、子どもにとって確かな自信へとつながる。その小さな自信の積み重ねが、やがてプレーにも表れ、夢への原動力になっていくに違いない。
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