全国制覇6度…中学硬式「江東ライオンズ」の田本剛監督が明かす“瞬発系”の重要性
選手の潜在能力をいかに引き出し、高めるか――。全国制覇6度を誇る中学硬式野球のポニーリーグに所属する「江東ライオンズ」(東京・江東区)の田本剛監督が25日、野球育成技術向上プログラム「TURNING POINT」が実施するオンラインイベント「日本一の指導者サミット2024」に出演。高校球界からも注目を集める、中学生の選手育成を語ってくれた。
田本監督は、コーチから監督に就任した1年目の2022年、チームを全日本選手権3連覇に導いた。選手には「常に勝ちにこだわる、練習や姿勢をとる」ことを意識させる。緊迫しプレッシャーがかかる場面で、どれだけ力を発揮できるか。練習の段階から緩い空気は流れていない。ミスがあれば選手同士で指摘し合う場面も多々あるという。
野球だけではなく高校や、その先で通用する選手育成を心掛けている。「礼儀、挨拶を含めた人間力。世の中を引っ張っていく人材になってほしい」。チームでは1年夏から進路指導を計5度行う。高校でどのような野球生活を送りたいかなど、細かくイメージさせている。
投打で力のある選手がそろうが、1976年の創部時からの伝統は走力だという。田本監督はスポーツトレーナーの経験もあり、体の構造などを熟知している。理論に基づき、走力アップに特化したドリルを練習では必ずで取り入れいている。
「自分が足が遅いと認めてはいけない。技術と筋力と心構えが整えば、足は必ず速くなります。走力があることで次の塁を狙い、守備でも球際の打球に追いつく。野球観は変わってきます」
「野球は瞬発系の塊でしかない。横の動き、切り返しがメイン」
走塁ドリル以外にもアジリティトレーニングで選手の潜在能力を引き出す。田本監督は「野球は瞬発系の塊でしかない。横の動き、切り返しがメインのスポーツ」ととらえている。この日、ゲストコメンテーターとして参加した、多賀少年野球クラブの辻正人監督も「野球には細かく、速く動く動作しかない。そこを鍛えていくことは一番重要」と納得した表情を見せていた。
江東ライオンズの選手は、進学後に即戦力として活躍することが多く、高校球界関係者からも注目を集めている。田本監督は「指導者は試合で最後まで諦めず采配を振るう。育成も同じで、我々が諦めなければ子どもたちは返してくれる。社会に通用する選手を育てていきたい」。これからも粘り強く、野球界を担う子どもたちをサポートしていく。
【実際の動画】足が速くなれば「野球観も変わる」 江東ライオンズの走力アップ練習の様子
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