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高い選球眼がありつつ「崩されながらも打つ」技術を兼ね備える練習法とは
好打者の条件の1つに、ストライク・ボールを見極める“選球眼”がある。際どいコースを見逃し、甘い球を確実に捉えることで打率、出塁率は上がる。だが、時には自らの打撃フォームが崩れても、際どいコースをヒットにする技術も必要になってくる。難しい体勢でも結果を残すための練習方法には、どのようなものがあるのだろうか。
練習では球種やコースを知りながらバッティングを行うが、試合に入ればバッテリーとの駆け引きでスイングを仕掛けていく。追い込まれた状況では、低めの変化球など、自身の“待ち球”ではないボールへの対応が求められる。イチロー氏や柳田悠岐外野手(ソフトバンク)、大谷翔平投手(ドジャース)らが、片手1本でヒットを打つ光景は何度も見たことがあるだろう。
難しい体勢で快音を響かす姿は“変態打ち”と呼ばれるが、プロ選手を含め年間2000人を指導する野球塾「BASEBALL FUTURE」の代表・依田徹平さんは「これも技術の1つ。練習を重ね、体を扱えるようになるからこそできる技です」と指摘する。
「目線を動かさず、体は開くな」。指導を受ける際によく耳にするフレーズだが、依田さんは「それでは低めは打てない。レベルが高くなれば、追い込まれてからどうやって対応するか。少々のボール球でも打たないといけない場面はある。それなのに、打席の中で、練習通りの“素振り”をしてしまっている選手はよく見ます」と、結果を残せない選手の共通点を挙げる。
あくまで基礎があってこその“崩し”…根本のスイングを忘れずに
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型にはまった打ち方だけでは中学、高校とレベルが上がるにつれて、好投手を打ち崩すのは難しくなる。そのため、練習の段階から目付を広くし、打てるゾーンを体で覚えていく。練習法の1つとして、ティー打撃でスタンスを広げ、スイングがギリギリ届くコースにボールを投げてもらい、前脚に体重移動を行いながらノーステップで打ちに行くものがある。
ギリギリのボールを打つには、ファーストがショートバウンドの送球をさばくように体全体を使ってバットのヘッドを前に運ばなければいけない、ポイントは、手の動きだけでは決して届かないところに投げてもらい、打ちに行くことだ。
「練習では大げさに、リミッターを外してほしい。『ここまで打てる』という感覚をつかみ、どうやればバットが届くかを探してほしいです。ただし、注意してほしいのは、あくまで基礎があってこその“崩し”だということ。根本のスイングを忘れてしまうと、調子が悪くなった時に戻る場所がなくなります」
打てるポイントを増やすことで、追い込まれた状況でもファウルで逃げ、ヒットゾーンに打球を落とす可能性は高くなる。打ちやすい球ばかりの“自己満足”で終わらない練習法も大切になってくる。
【実際の動画】低めの球にも簡単に空振りしない 大谷翔平のような“変態打ち”を実現する素振りドリル
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