巨人・坂本勇人が“癖”を克服した打撃ドリル 外角打ちを教えた内田順三氏の指導

公開日:2023.07.16

文:記事提供:TURNING POINT

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多くの名選手を生んだ内田順三氏がTURNING POINTでわかりやすい打撃ドリルを公開

 広島、巨人でも打撃コーチを務め、現在はロッテ巡回打撃コーチの内田順三氏は、豊富な打撃理論でこれまで数多くの打者を育ててきた。松井秀喜氏(巨人、ヤンキースなど)、高橋由伸氏(元巨人監督)や現役選手でいうと巨人・坂本勇人内野手、広島で活躍し、現在はメジャーでプレーする鈴木誠也外野手(カブス)がいる。偉大な選手たちでも打撃の悩みは常にある。今回は坂本も実践した打撃ドリルを紹介したい。

外角打ちに悩む子へ 巨人・坂本勇人もティー打撃で取り入れた内田流の練習法

 内角を捌く打撃技術が球界トップクラスの坂本が、苦しんだのは「外角の打ち方」だったという。真ん中から外に対しての球を打ちにいく際、インパクトの時に踏み出した足のつま先が浮いてしまう癖があり、力が伝わらないことがあった。当時、巨人の打撃コーチをしていた内田氏は相談されて、あるドリルを説明した。

「両足の内転筋を“締める”くらいのイメージを作って、インパクトに入っていく。閉じて打つことで、向かっていくときにできる前の壁に強さが出てくる。これを意識しなさい、と。すると、ヒール(かかと)が上がる。我慢しているから、ポイントのときにしっかりと打てる。前の足がめくれないというのかな。力が伝わっているのではないかな」

 その習慣を付けるのに、最適な練習は踏み出す足のかかとでボールを踏む練習方法だった。

「ヒールを上げたままの状態で、今度はボール置いて、このときにどこに体重が乗っているかを確認してほしい。(いい打球が飛ぶ時は)しっかり伝わっていると思うから」

 動画内でTURNING POINTのスタッフが実践してみた。最初は窮屈ではあるが、今度はかかとからボールを外した状態で、同じような感覚でステップをしていくと、中堅から逆方向のボールへの強い打球が増えた。

「(右打者の場合)右中間やセンター、ライトにもホームランを打てるようになっていると思います。(坂本は)ヒットも2000本以上打てている打者ですから、いろいろとトライして、答えになって出ているんじゃないかなと思います。」

 坂本や鈴木のようなどんなボールに対しても、広角に、そして大きな打球を打ってみたい選手にとっては、導入は簡単、かつ効果的な練習方法になるので、ぜひ試してもらいたい。

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