
ミノルマンの愛称でYouTubeや野球塾で技術などを伝えている廣畑実さん
高校入学までに中学球児が準備すべきことは何だろうか? レベルが一気に上がり、レギュラー争いも激しさを増す高校野球。大阪桐蔭で主将を務め、現在は「ミノルマン」の愛称でYouTubeや野球塾で技術や知識を伝えている廣畑実さんは「食べる体力をつけておくことが大事」と、自らの経験を踏まえ力説する。
球速、飛距離、走力など目に見える数字を上げていくことも大事だが、廣畑さんは「心技体のピラミッドで考えてほしい。一番土台となる“体”が大きくなければ、上に乗る技術、メンタルも大きくなりません」と力を込める。
大阪桐蔭入学直後は技術を磨き上げ「1年夏からレギュラーも取れる」と確信していたというが、中学時代に経験したことがなかった毎日の練習で体力は徐々に削られていった。夏場を迎え、食事は蕎麦などあっさりしたメニューばかりを好んでいたところ、体重は65キロから55キロに減少した。
「全く力が出なくなった。先輩や背番号を貰う同級生たちは食欲も落ちず、体重もキープしていた。体がしっかりしないと、持っている実力は出せない。その違いを痛感しました」
「食べる体力をつけていなかったのが一番の後悔」
もう一つ、重要な点は体を鍛えること。器具を使った筋力トレーニングもいいが、ダッシュ、腕立てなど自重トレーニングでも十分だという。
「自分の体重を支える筋力はつけておいた方がいい。どれだけ技術があっても、ある程度の力がないと効果はない。体に力があればバットも振れるし、ボールも投げられる。全てにつながっていきます」
廣畑さんは新チームとなった1年秋にレギュラーの座をつかみ、2年春に甲子園に出場している。それでも「僕の中で食べる体力をつけていなかったのが一番の後悔。もし、中学時代から意識していれば、世界が変わっていたかもしれない」と振り返る。土台作りの重要性を理解し実行することが、進化への第一歩かもしれない。
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