牽制球で刺されやすいのはなぜ? 元盗塁王が伝授…投手から“遠くなる”リード位置

更新日:2025.12.27

文:尾辻剛 / Go Otsuji

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元ロッテ監督・井口資仁氏らが「ジュニア野球教室」で走塁のポイントを伝授

 盗塁で大事なのは、構えとスタートだ。東京都西東京市の岩倉高グラウンドで12月14日に行われた「GRAFARE(グラファーレ)ジュニア野球教室」に、元ロッテ監督の井口資仁氏、日本ハム外野守備走塁コーチの森本稀哲氏らが参加。井口氏は24チーム241人の小学生に、盗塁を試みる際に意識すべきポイントを解説した。【記事下の動画を参照】

「まず盗塁で大事なのが構え。低く構え過ぎるのは良くない。スタートを切る時に、急に体が起き上がって力をロスしてしまいます。リラックスした構えで、少し高い姿勢から沈むように下に落ちていくぐらいのイメージで走り出すと、力強くスタートが切れます」

 構え自体の強要はしないものの、力が入りすぎるのはNG。リラックスした状態から、低く沈み込むように走り出すのが望ましい。また、牽制球がくる可能性も頭に入れる必要がある。

「構えは人それぞれある。足の力は、左右でそれぞれ違います。だから、どっちの足に重心をかけるかは自分で考えてください」。現役時代に俊足強打の内野手として活躍し、盗塁王のタイトルを2度獲得した井口氏は、続けてもう1つのポイントを挙げた。

「スタートの3歩が重要です。3歩でいかにトップスピードに乗れるか。一生懸命もがいて走っても、最初の3歩が悪いとスピードに乗っていかない。『1、2、3』と力強く踏み出す意識が必要です」

 塁間は中学生からプロ野球まで27.431メートルで、学童の高学年は23メートル。リードを取ると、走る距離は20メートルほどになる。盗塁は“超短距離走”で、いかに早くトップスピードに乗せるかが鍵を握る。

牽制球での帰塁「一番大事なのは低く帰ること」

小学生を指導する井口資仁氏【写真:尾辻剛】

 俊足の選手は相手のマークも厳しくなる。帰塁の仕方については森本氏が言及。一塁走者の動きについて「一塁ベースに戻りたい意識が強く出たリードを少年野球でよく見かけます。これは良くない」と指摘。左足に体重がかかり過ぎないように促した。

 牽制球で帰塁する際は「一番大事なのは低く帰ること」と強調。「上から高い姿勢で帰るとスピードが出ないし、タッチされる。滑らないから怪我もする。帰塁の時は低く、右手を伸ばしてベースの右翼側の端っこにタッチするように戻る。右手を少し擦りながらいく感じ。そうすると一塁手もタッチしにくい」と説明した。

 井口氏はリードする位置に言及。「ベースのオンラインにリードしてしまうと、右手で戻ろうとすると投手に近いところに戻ってしまう」。タッチされやすい一塁ベースと二塁ベースの真ん中のライン上ではなく、ベースの一番外野寄りの隅っこのラインに指先が来るイメージを推奨した。

 走塁講座は二塁走者の打球判断にも話題が及んだ。無死もしくは一死で打者が打った時、自動的にスタートが切れるのは右方向の一ゴロ、二ゴロ。それを意識しつつ「遊ゴロ、三ゴロでもスタートを切るかどうか判断しないといけない」という。

 そのために必要なのは第2リードの動き。「1、2、3歩目で打球をしっかり見ること。タイミングが合わなかったら4歩目でもいい。そこでタイミングを合わせて判断する」と説明する。日本ハムや阪神で活躍した今成亮太氏は「早く走りたいから3歩目で三塁方向を向いてしまう選手が多い。帰塁もできるように、体は絶対に本塁方向を向いておくこと」と補足した。

 足が速いだけでは盗塁を含めた走塁技術は上達しない。構えや最初の3歩、走るライン、打球判断。ぜひ覚えてほしいポイントである。

【実際の動画】右手で帰塁した際に“タッチされにくい”場所は? 井口資仁さんが「正しいリードのとり方」を解説

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