球速アップに重要な肩甲骨「柔らかいだけでは…」 腕の土台にある“肘抜け”の要因

公開日:2025.04.08

文:First-Pitch編集部

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米国式野球アカデミー「Be an Elite.」…松本憲明氏が語る肩甲骨トレの要点

 投手の故障を防ぎ、パフォーマンスを向上させるには、肩甲骨の「柔軟性」が大切と言われている。肩、肘の回旋に直結する部位だけに、トレーニングも疎かにすることはできない。愛知・名古屋市で米国式野球アカデミー「Be an Elite.」を運営する松本憲明さんは、「柔らかさだけでなく、キープする力も必要です」とアドバイスを送る。

 肩甲骨はいわば“腕の土台”となる骨で、肩甲骨周りの筋肉を安定して動かせると、ピッチングの幅も広がる。柔軟性を高めて可動域が広がると、腕全体を大きく動かせる。そうなると、ボールを加速させる距離が広がり、球速アップにも繋がっていくという。

 そこで、肩甲骨の可動性を高めるトレーニングとして推奨しているのが「水泳ストレッチ」だ。うつ伏せの状態になり、両肘を後ろへ引きながら外側へ回していく「平泳ぎ」、腕の付け根を弧を描くように回す「バタフライ」を行う。練習前後に取り入れ、定期的に行うことでより高い効果を見込める。

 ただ、松本さんは注意する点として「柔らかいに越したことないのですが、柔らかいだけだと、投げる際に肩甲骨が開いて、“肘が抜ける”動作(肘が前に出る動作)に繋がります。肩甲骨を寄せて、固定する力も大事」と指摘する。肩甲骨の可動域も重要だが、筋肉を内側に寄せて胸を張り、キープする保持力もポイントになる。

 松本さんは現役時代に独立リーグの徳島インディゴソックスを経て、米国でプレーし球速151キロをマーク。指導者としては米国で学んだ知識や技術を活かし、今ではDeNAのエース左腕・東克樹投手ら数多くのプロ野球選手をサポートしている。

 トップ選手ほど体のケアに時間をかける光景を見ているだけに、「子どもたちにも『地味な練習でも継続することが大切』と伝えています」と松本さん。技術だけでなく、体を扱う能力も高めながら、野球界の未来を担う子どもたちをサポートしていく。

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