日本一3度…京葉ボーイズを率いる関口勝己監督
千葉県の中学硬式チーム「東都京葉ボーイズ」は日本一3度を誇る全国屈指の強豪。チームを率いる関口勝己監督は、選手と同じ目線でコミュニケーションを図り、自ら手本を示して技術向上を導いている。First-Pitchでは、小・中学世代で日本一を成し遂げた12人の監督に取材。今回は関口監督の言葉から選手育成のヒントを探る。
58歳の関口監督は「動けなくなったら指導者はやめます」と語る。投げて打って捕って走って。全てにおいて自らお手本を示すのだ。「小中学生は捕り方や打ち方をどうこう言っても分からないと思うんです。自分が一度やってみせて、君の打ち方はこうなっていると、見せてあげた方がうまくなるし、上達も早くなると思います。基本動作を教えながら、その子に正しい感覚を覚え込ませる。それが私の指導論です」。
簡単にできることではない。関口監督はそれぞれの選手の打ち方や投げ方、捕り方を真似て向き合う。小中学生はまだ自分の形を理解できない段階であり、口で言うだけでは不十分だと考えている。一緒に守ったり打ったりして、その選手の改善すべき点を具体的に指摘するのだ。「一緒に動きながら、いい時の感覚を教えてあげるんです」と語る。
フリー打撃では自ら打撃投手を買って出る。ただ投げるだけではない。選手の打撃をじっくり観察。理想的な振り方で快打が生まれれば褒めて自分のものにするよう促し、欠点が出た時には指摘する。「全部見ています。打撃投手をすることで、その選手がどういう投手が得意なのか、苦手にするのかも分かります」。こうした特徴を把握することで、試合では相手投手によって最も効果的なオーダーを組めるようにもなるのだ。
走塁練習では「ヘッドスライディングもします」
臨機応変にオーダーを組むということは、メンバーを固定せずに起用することでもある。京葉ボーイズでは“日替わり打線”は当たり前。守備位置も固定することなく1人の選手が3つ程度のポジションをこなせるように指導するという。様々なポジションを経験すれば、必然的に野球を覚えることにもつながる。
そこには高校でも活躍できる選手の育成という側面もある。「1つの道が閉ざされても生きる道がある。そういう可能性を広げていきたいんです」と力を込める。
動ける体を維持するために、自らを律している。「しっかりメンテナンスをして、ジムにも行きます。走塁練習ではヘッドスライディングもしますから」。選手と対等の立場で“言葉のキャッチボール”をしながら、感覚を理解してもらう。真摯に向き合うから自然と選手との強い絆も生まれてくる。関口監督の“見せる指導”は、京葉ボーイズの強さの源になっている。
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