グラブを「売らない」こともある 老舗メーカーが利益よりも優先する“こだわり”

数年後、約束を忘れずに再来店した子どももいた

スタッフが片付けをするグラブ【写真:編集部】

 数年後。約束を忘れず、再び来店する子どもたちも多いという。「再会するのは、ものすごくうれしいです。こちらは覚えているので、親戚の子が来たような感覚ですね」。ひとまわり体も手も大きくなった子どもたちの成長を見るのが、山田さんの楽しみの1つ。今度は一緒にグラブを選ぶ。その際には、「グラブを買ってもらえるのは当たり前ではないんだよ」と伝える。さらに、店内に展示してあるプロ野球選手が使ったグラブを見せながら、毎日練習するプロでも同じグラブを大切に何年も使い続けていると教えている。

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「遠くから来てくださるお客さんもいるので、グラブを売らないのは申し訳ない気持ちもあります。店としても、たくさん売れた方が良いのですが、その子に合ったグラブを長く使ってもらうことを第一に考えています」

 山田さんはグラブの買い替えで来店した子どもに「まだ今のものを使えるよ」と話すこともある。そのために、グラブの磨き方を教える。グラブ選びのプロとしてのプライド、野球や子どもたちへの愛情。「売らない接客」には、山田さんの思いが詰まっている。

(間淳 / Jun Aida)

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